■レクサス CT200h(2011〜2022)
2011年、レクサスブランドのボトムを担うハイブリッド専用車として発売された。ベースは3代目プリウス。
パワートレーンはプリウスと同じ1.8L・THSだが、パフォーマンスダンパーの採用などによりボディ剛性は大幅に強化され、サスペンションはまったくの別物。リアはダブルウィッシュボーンサスを採用し、走りの質感は段違いだった。
ドライブモードセレクトも装備しており、スポーツモードにするとハイブリッドシステムの駆動電圧が上昇してアクセルレスポンスが格段にシャープになるなど、各所にレクサスならではのこだわりを感じさせた。
●戒名と理由:プリウス院小型レクサス信女…プリウスベースの小型レクサスとしてブランドのボトムを守備したが、寄る年波には勝てず、ついに引退。11年間頑張れたのは、ボディやサスなどの素性が優れていたからにほかならない。
●惜しいクルマをなくしましたね度:★★★★☆
■日産 フーガ&シーマ(2009~2022)
フーガは2004年、セドリック/グロリアのあとを継ぐ日産の高級セダンとして登場。
2009年に現行モデルにフルモデルチェンジされ、グラマラスなデザインを与えられ、のちに3.5ハイブリッドが追加されるも、売れゆきは芳しくなく、北米でインフィニティQ70として販売されることで命脈を保っていた。
2012年にはロングホイールベース版がシーマとなって復活したが、再びシーマ現象が巻き起こるはずもなく、フーガ/シーマともに、あるんだかないんだかわからない状態が続き、今年、いつのまにか物故車となった。
●戒名と理由:現象院殿フェードアウト大居士…かつてのシーマ現象をしのびつつ、一時代を作った名車がフェードアウトした事実を噛みしめる戒名とした。
●惜しいクルマをなくしましたね度:★★☆☆☆
■ダイハツ ウェイク(2014~2022)
2014年、同社のタントの全高および室内容積を超える超スーパーハイトワゴンとして登場。当時、軽自動車の全高戦争がたけなわで、ライバルに先んじるためには、より全高を高くするしかない! と思われていた。
タントによってスーパーハイトワゴン市場を切り開いたダイハツは、ウェイクでプラス約10cmの高さを獲得。ルックスをアウトドア系に振ることで、よりアクティブなユーザーの獲得を目指したが、なぜか市場は反応せず、売れゆきは低空飛行。
横転防止のためサスを固めすぎて乗り心地が最悪だったから? など推測されているが、現在も明確な理由は不明なままだ。
●戒名と理由:超スーパーハイト院横転防止信士…超スーパーハイトなボディを横転させないために、大きな犠牲を払ったことを賞する内容となっている。それが消滅の原因なのか……。
●惜しいクルマをなくしましたね度:★★☆☆☆
【番外コラム】去るクルマあれば復活するクルマもあり 三菱 ミニキャブMiEV再販
2021年3月末に一時生産・販売を中断していた軽商用EVバン、ミニキャブMiEVの一般販売が、11月24日から再開される。
価格は据え置きで2シーターが243万1000円~、4シーターが245万3000円。10.5kWh仕様やミニキャブMiEVトラックの再販売はないという。
商品ライフサイクルの観点で販売中止を決定していたが、販売してほしいという声や問い合わせが多く、販売継続する運びとなった。
アウトドア仕様のミニキャブMiEVが2022年1月開催の東京オートサロンに出展されて高い注目を集めたので、そちらの市販化も期待したい。
【画像ギャラリー】今夜は彼らのためにそっと献杯してやってください……最後にもう一度振り返りたい物故車2022(10枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方SUZUKIのSX4 S-CROSSも、該当するのでは?
海外ではS-CROSSに車名変更し、フルモデルチェンジして販売していますけど。(エスクード・海外での車名ビターラ同様、メイドインハンガリーですが)
S-CROSSは2020年に販売終了してますよ。