スバル クロストレックの実力と今後 マイルドハイブリッド全振りでどうなる?

■クロストレックのライバル車と今後の課題とはなにか

2021年9月に登場したカローラクロス。快適な居住性やコスパの高さで人気を集めている
2021年9月に登場したカローラクロス。快適な居住性やコスパの高さで人気を集めている

 さてクロストレックの買い得度をライバル車と比べたらどうか。全長が同等のSUVとして、カローラクロスが用意される。2WDの場合、クロストレックツーリングの価格は266万2000円で、カローラクロスに1.8Lノーマルエンジンを搭載するZは264万円だから、ほぼ同額だ。

 この2車種を比べると、クロストレックには2Lエンジンが搭載され、動力性能は1.8Lのカローラクロスを上まわる。クロストレックにはe-BOXERが備わり、2WDのWLTCモード燃費は16.4km/Lだ。カローラクロスの14.4km/Lよりも優れる。

 その代わりカローラクロスZは装備を充実させた。クロストレックツーリングには採用されない本革+ファブリックのシート生地、運転席の電動調節機能、電動のハンズフリーパワーバックドアなどが標準装着される。つまり基本性能で選ぶならクロストレック、装備の充実度ならカローラクロスだ。このようにクロストレックの買い得度は、人気の高いカローラクロスと互角になる。

 スバルは販売店舗数がトヨタの10%以下だから、クロストレックも大量な販売は狙えないが、従来と同様の台数は売ってスバルの国内販売を支える存在になる。

 今後の課題は、スバルのこの路線がいつまで続くかだ。e-BOXERのWLTCモード燃費は前述の16.4km/L(2WD)で、カローラクロスのノーマルエンジンよりは優れているが、カローラクロスハイブリッドの26.2km/L(2WD)に比べると大幅に劣る。

 クロストレックの燃料代は、カローラクロスハイブリッドの1.6倍だ。スバルでは電気自動車のソルテラも用意するが、ハイブリッドの燃費向上も重要な課題になる。e-BOXERは、価格は安いが燃費向上率も低く、改善を要する。

 フォレスターについても、1.8Lターボを搭載するスポーツのWLTCモード燃費は13.6km/Lで、2Lのe-BOXERは14km/Lだ。ターボは3L並みの動力性能を発揮してパワフルなのに、e-BOXERのWLTCモード燃費はほとんど変わらない。

 今後、抜本的に優れた燃費性能が要求される2030年度燃費基準が施行されることを考えても、スバルは電気自動車以前にハイブリッドを強化する必要がある。

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