■ハイブリッドとターボで勝負!! 価格も200万円台前半ってのもイイ
タイで販売される現行シティにはセダン、ハッチバックともに3気筒1リッターターボ(122馬力&17.6kgm)+CVTと、1.5リッター4気筒NA+2モーターシリーズハイブリットとなるe:HEVという2つのパワートレーンが搭載される。
後者は日本のフィットなどに搭載されるものに近いが、前者は1.5リッター4気筒NAの代替となる存在だ。
グレード体系はスポーティなRSをトップに、1リッター3気筒ターボには3グレードが設定され(セダンで57万9500バーツ、約229万7000円から)、10日間をともにしたレンタカーは中間となるVグレード(60万9000バーツ、約241万4000円)だったようだ。
なお、レンタカーで乗ったシティのコンディションは受け取った時点で走行2000km台と、良好だった。
■ホンダファン垂涎のVTEC! 1リッターターボで高速だって文句ナシ
まずシティを運転する前に妙に印象的だったのは、リアに着く「VTEC TURBO」のエンブレム。筆者ははじめ1リッターターボということがまったく頭になかったため「このレンタカー、エンブレムチューンしてるのか?」と、本気で思ってしまったほど。その後1リッターターボの存在を思い出し、シティに関心を持ち始めたわけだが。
一番気になるエンジンはターボということで「発進時のレスポンスがイマイチ」という同行者もいたが、筆者は乗っている時間が長かったのもあり、乗っているうちに気にならなくなった。むしろ、乗っているうちに「普通に乗っていると中低速トルクの太い1.6リッターくらいのNAエンジン」と感じるようになったくらいだ。
振動やエンジン音も、アイドリングで振動を感じることもなく、3気筒らしいエンジン音も「4000回転以上だと分かる」という程度によく抑えられており、普通に乗っていると3気筒という点を意識することは皆無だった。
絶対的な動力性能も、タイは郊外などでは制限速度が120km/hと流れが速く、加速力を要求されることも多々ある。それでも3人乗車+荷物満載というシーンにおいてもトルクの太さもあり、「車格の割に速い」と感じるほどの動力性能を備えていた。
燃費も郊外の道を流れに乗って20km/L(アクセルを深く踏むと相応に落ちるが)、バンコク市内で13km/Lと、このクラスの純エンジン車としては及第点以上だった。
1リッターターボの印象をまとめると「日本のフィットなども、1.5リッターエンジン車は最近フィットに加わったRSも含めこの1リッターターボにした方いいのではないか」と思うくらい、好印象だった。
■セダンの良さがわかる仕上がり!! 快適性も静粛性もお見事
筆者のように自動車メディアで仕事をしていても車種の減少によりセダンにジックリ乗ることは減っているが、今回セダンのよさを再認識した次第。
具体的には、セダンはそもそも全長が長いのもあるにせよ、写真の通りラゲッジスペースの広さ(ヒンジの形状で容量すべては使えなかったこと、トランクスルーがなかったという盲点もあったが)、ボディ剛性の確保のしやすさによる静粛性をはじめとした快適性の高さなどが挙げられる。
このことを思うと、クルマ自体の魅力が大前提にせよ、セダンが絶滅寸前の日本車においてももう少しセダンが見直されてもいいように強く感じた。
コメント
コメントの使い方全幅が1748とのことで5ナンバーよりちょっとだけ大きいですが、日本で扱いにくいほど太っている訳でもなくちょうど良さそうですね。
ヴェゼルも初代はこれくらいの幅でしたが、最近のモデルは太りましたね…
ホンダに限らず、全体的に日本メーカーの車が太っている時代なので、個人的にはこれくらいの大きさの車が欲しいです(売れないんでしょうけど…)
セダンは売れないから無理だろうね。
ハッチバックは、シャトルの事実上の後継車種として投入する価値はあるかもしれないね。