三菱 新型デリカミニはタントに勝てるのか!? eKクロススペースよりもお買い得!!

■価格200万円台!! デリカミニには充実したオプションが標準装備になった!!

シート生地は高い通気性を持つはっ水加工が施されており、アウトドアでの使い勝手に優れる
シート生地は高い通気性を持つはっ水加工が施されており、アウトドアでの使い勝手に優れる

 デリカミニの実用的な機能は、eKクロススペースに近いが、シート生地は柔軟性も含めて独特の仕上がりだ。

 またデリカミニの2WDは、サスペンションとタイヤの設定をeKクロススペースと共通化したが、4WDは異なる。デリカミニの2WDとeKクロススペースの15インチタイヤは165/55R15だが、デリカミニの4WDは同じ15インチでも165/60R15だ。

 扁平率が異なるからタイヤの外周が少し大きく、最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)もわずか10mmだが拡大した。このようにデリカミニは、eKクロススペースに比べると、SUVとしての悪路走破力を少し強めた。

 装備と価格のバランスにも注目したい。eKクロススペースでは、ルーフレールは2万7500円のメーカーオプションだが、デリカミニは全車に標準装着した。合成皮革を使ったシート表皮も、eKクロススペースはGプレミアムとTプレミアムに5万5000円でオプション設定したが、デリカミニでは全車が合成皮革を使う。

 価格は正式には発表されていないが、販売店で得た情報によると、デリカミニGプレミアムは198万5500円だ。eKクロススペースのGプレミアムは198万円だから(両車とも2WD)、差額は5500円に収まる。前述の通りデリカミニは価格の割に装備が充実しており、eKクロススペースがデリカミニに刷新されると、買い得度も強まる。

 デリカミニにターボエンジンを搭載したTプレミアムの価格は、デリカミニが207万4600円で、eKクロススペースは206万8000円だ。この価格差も小さく、装備を充実させたデリカミニが割安になる。

■上級グレードをお得に! 販売店での試乗するときの心構えとは

デリカミニのお買い得グレードは装備を充実させたターボのTプレミアム
デリカミニのお買い得グレードは装備を充実させたターボのTプレミアム

 最近は原材料費の高騰などによって値上げする車種も増えたが、デリカミニは、充実装備のプレミアムを割安に抑えた。今は軽乗用車の販売総数の内、50%以上をスーパーハイトワゴンが占めるから、競争も激しい。デリカミニは販売競争に勝つためにも、上級グレードのプレミアムを重点的に割安にした。

 ノーマルエンジンのGプレミアムと、ターボのTプレミアムにも触れておきたい。両グレードは使用目的に応じて選べば良いが、機能と価格のバランスでは、ターボのTプレミアムが買い得だ。ターボはノーマルエンジンに比べて駆動力(最大トルク)が1.7倍に高まり、WLTCモード燃費は8%程度しか悪化しない。ターボは動力性能が高く、なおかつ燃費も優れているから効率が優れている。

 そしてTプレミアムの価格はGプレミアムよりも8万円9100高いが、前者にはマニュアル変速操作が行いやすいパドルシフトが備わり、ターボの正味価格は実質的に約7万5000円に収まる。またTプレミアムには、アダプティブLEDヘッドライトがオプションに設定され、ハイビーム状態を維持しながら対向車や先行車の眩惑を抑えられる。

 購入するときは、販売店でまずGプレミアムを試乗する。頻繁に通る近所の登り坂を走り、パワー不足を感じたら、ターボのTプレミアムを積極的に検討したい。いずれにしても、プレミアムが買い得だ。

 なお車内の広い実用的なボディと、SUV感覚を融合させた背の高い軽自動車には、スズキスペーシアギア、ダイハツタントファンクロス、スズキハスラー、ダイハツタフトもある。

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