新型ベンツVクラスは予想外のオラオラ顔!! アルファードやレクサスLMに負けない「威張れる輸入車ミニバン」になる!?

■よもや日本でVクラスが売れるとは……

2015年に日本導入が始まった先代型3代目メルセデスベンツVクラス。日本仕様向けの純正アクセサリーなども開発された
2015年に日本導入が始まった先代型3代目メルセデスベンツVクラス。日本仕様向けの純正アクセサリーなども開発された

 といった背景を踏まえると、メルセデスは当初日本でVクラスが売れていることに驚いたに違いない。法人向けはともかく、彼らは一般の人がミニバンを買うなんて想像しなかったからだ。

 よって1990年代のVクラスは日本のニーズに合ったシロモノではなかった。それもそのはず、工場はスペインの商業車専用ライン。2列目、3列目にシートはあってもそれは快適性を度外視したもので、本来は配達の荷物を積むスペースだったのだ。

 もちろん駆動系も4気筒エンジンのFFパッケージ。パワー? ハンドリング? それよりも荷物がたくさん積めるほうを優先して設計されている。

■新型Vクラスがいよいよ今夏登場へ!

メルセデスベンツが公開した今夏登場予定の新型Vクラスのティザー画像。迫力満点のフロントフェイスだ!
メルセデスベンツが公開した今夏登場予定の新型Vクラスのティザー画像。迫力満点のフロントフェイスだ!

 先日、そのメルセデスベンツVクラスに関するティザー画像が公開された。どうやら2023年の夏にお披露目するらしい。かなりのド迫力フェイスとなることからも、新型アルファードや新型レクサスLMに負けない高級ミニバンとなるのは容易に想像がつく。

 思うに、ついにメルセデスの首脳陣が本気になったのであろう。これまではインターフェイスや安全装備の一部を乗用車部門と共有することで、高級車の一員であることを演じてきたが、これで路線はハッキリしたと思う。何たってこれまでVクラスのティザーは見たことないし、そこまでマーケットをくすぐる必要もなかったからだ。

 それじゃ何が彼らを突き動かしたかというと、そこには中国マーケットがある。キラキラした高級SUVもそうだが、高級ミニバンのニーズが多いと言われるからだ。

■初代レクサスLMが中国でバカ受け!

初代レクサスLM。2019年に中国で発表され、瞬く間に大人気高級ミニバンとなった
初代レクサスLM。2019年に中国で発表され、瞬く間に大人気高級ミニバンとなった

 それが証拠にレクサスは早い段階からアルファードをベースにしたレクサス版高級ミニバンを中国に投入してきた。2019年の上海モーターショーでアンベールすると、その後初代LM300hをインストアしたのだ。そしてタイなど東アジアでも展開し、アジアの富裕層に人気を博した。

 そんなレクサスLMの新型モデルが今年4月、上海モーターショーでアンベールされたのをご存じだろうか。デザインはレクサスファミリーならではの迫力を持ち、最新のインターフェイスや装備、上質なシートの質感でさらなる高級感を表現している。

2023年4月の上海モーターショーでワールドプレミアされた新型レクサスLM。この2代目からは日本での発売が正式に始まる
2023年4月の上海モーターショーでワールドプレミアされた新型レクサスLM。この2代目からは日本での発売が正式に始まる

 しかも今回は日本での販売がアナウンスされているだけに、国内メディアの反応がいい。パワーソースは? 装備は? 価格は? とリアルに求める人の心をくすぐる疑問が尽きないようだ。

■本気のメルセデスベンツ製ミニバンの出来はどうか?

先代型メルセデスベンツVクラスのインテリア。新型のインテリアはさらに質感を高めて登場することが確実だ
先代型メルセデスベンツVクラスのインテリア。新型のインテリアはさらに質感を高めて登場することが確実だ

 という文脈で、今年の夏にメルセデスが本気になったミニバンが登場する。これまでMBUXに代表される最先端の装備をじわじわと追加してきたが、今回はそれとは違って抜本的な改革が行われたと想像する。

 要するに見た目や装備だけでなく高級車の走りを求めたはずだ。目指すのはサルーンの王道Sクラスであり、そのSUV版のGLSやBEV版のEQSにたどり着くだけの走りのクォリティは再現させなくてはならない。そうでないと、目の肥えてきた中国の富裕層マーケットもなかなか認めてはくれないであろう。

 それはともかく、Vクラスの後、秋に新型レクサスLMの販売が決まっているから、日本の富裕層マーケットの一部がそれに反応するのは確か。そうなると、どれだけ大型ミニバンをエレガントに乗るかがテーマとなるだろう。

 下手をすると下品になってしまいそうなカテゴリーだけにそこはセンスが必要だ。ホテルの送迎のような使い方でなく個人用であれば、ボディカラーは白と黒とグレーを外したほうがいいが、なかなかそれも難しい。リセールを含めるとディーラー側はそのあたりを薦めるからね。

 まぁ、それでもあまりギラギラさせずに品よく乗るのが、賢い大人の男の流儀ってところだろうか。いずれにせよ、早く新型Vクラスの全貌を見たいものである。

【画像ギャラリー】新型ベンツVクラスはオラオラ顔でもはや新型アルファードや新型レクサスLMをも凌駕する?(11枚)画像ギャラリー

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