打倒テスラ!! 勝負はここから3年? トヨタBEV戦略のカギはお得意のコストダウンにあった

■広く普及させるには、コストダウンが不可欠

次世代BEVに向けて新設される「専任組織」はグローバルでの販売台数「1000万台で支える組織」とした
次世代BEVに向けて新設される「専任組織」はグローバルでの販売台数「1000万台で支える組織」とした

 次世代BEVの製造手法についても言及された。肝となる次世代プラットフォームは、EV専用の新型TNGAを採用、開発原単位を50%削減、内製投資を50%削減、サプライチェーンの協力による部品の最適化などによって大幅なコスト削減を目指す。

 さらにこの組織はグローバルでの販売台数「1000万台で支える組織」とした。少し解説すると、トヨタはハイブリッドモデルの原価低減に努め、第4世代ハイブリッド(新型プリウスは第5世代)はガソリンモデルに比べ10%も利益が高いという。

 宮崎洋一副社長(CFO=チーフ・フィナンシャル・オフィサー)は、(1)その儲かるハイブリッドが今後新興国に広がることで収益増が見込め、(2)バリューチェーンによる収益拡大、(3)TPSと原価低減、の3本の稼ぐ力で次世代BEVの開発費を賄いながら着実に成長していくとした。1000万台で支える組織とはそういった意味だ。

 トヨタ初の本格BEV、bZ4Xでトヨタは大いに勉強させられたということだろう。

 次世代BEVに注目が行くが、2025年までにbZシリーズ(コンパクトSUVやラージSUV、スモールクロスオーバー、セダン)を中心に数多くのBEVの発売が予定され、それらのモデルをどこまで魅力的なモデルに引き上げられるか? 2025年までの3年間が試金石となるかもしれない。

【番外コラム】クルマの知能化で夢がかなうかも!?

AE86(写真)やソアラなど、あの時代の乗り味が知能化によってどう蘇るのか!?
AE86(写真)やソアラなど、あの時代の乗り味が知能化によってどう蘇るのか!?

 方針説明会ではクルマの知能化についても説明があった。

 トヨタがウーブン・バイ・トヨタと開発を進める車載ソフトのプラットフォームArene(アリーン)OSによって、先進安全性やマルチメディアはいつも最新モデル同様にアップデートできることはもちろんだが、走る、曲がる、止まるといった「乗り味」をカスタマイズすることができるという。

 例えば最新の電動モデルであっても、初めてお金を貯めて買ったスポーツモデルの乗り味も今風に蘇らせることができるというから、おじさんたちには朗報と言えそうだ。

【画像ギャラリー】新たなアプローチでBEVの開発を加速!! トヨタの「カーボンニュートラル」が大きく動き出す!!(10枚)画像ギャラリー

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