運転技術上達につながるクルマ4選
●マツダ ロードスター
いまや日本を代表する2座席オープンスポーツカーのマツダ ロードスター。このクルマの特徴は、軽量&コンパクトでリア2輪駆動(FR)なこと。
現在の公道車はスペース効率などに優れるFF(フロントエンジン・フロント駆動)が全盛で、FR(フロントエンジン・リア駆動)のクルマは少ない。操縦性が機敏で、限界付近ではリアタイヤから滑りやすいFRのほうが、運転が難しいといわれているのも数を減らしている理由だ。
しかしロードスターはスポーツドライビングを優先して伝統的なFR方式を採用している。これが機敏な操縦性を生み出し、実際にこの操縦性を好む人も多い。
マニュアルトランスミッション(MT)搭載車があるのも注目したいポイントのひとつ。クラッチとシフトレバーの操作をシンクロさせつつ、ハンドル操作も同時に行うMT車の運転をマスターできれば、それは総合的な運転技術の向上に結びつく。
歴代ロードスターはどれもドライバーを鍛えるクルマだったが、現行型の4代目にもこの性質は色濃く引き継がれている。現行型ロードスターを純粋に練習用と考えるには少々高価かもしれないが、技術の習得に効果的なのは間違いない。
●スズキ スイフトスポーツ
スズキのスポーティハッチバック車がスイフトスポーツ。このモデルはFFだが、運転技術を向上させる要素を多分に持っている。
まずはFFなのにクイックなハンドリング特性に味付けされていること。前述しているが、機敏なクルマを優しく扱えるようになると確実に運転はうまくなる。
元々スイフトは世界ジュニアラリー選手権にも導入されたレース志向の強いモデルであり、2003年に発売された初代スイフトスポーツは、5速MT仕様のみが設定され、オーディオレスというレース用ベース車両的な位置づけだった。
その後スイフトスポーツでのレース&ラリー活動は終了しているが、4代目となった現在でもレーサーのDNAは継承され、軽量なボディに140psを発生するターボエンジンの組み合わせは、申しぶんない速さを発揮する。
現在では数少ないMTモデルがラインナップされているのも運転技術向上には適していて、スポーツの名称を冠するだけあって足回りも硬めに仕上げられる。
スイフトスポーツの美点は日常使用車としても優秀なこと。4ドア5人乗りに加えて十分なサイズの荷室も用意されている。普段は実用車として使いながら、時にはスポーツドライブを楽しむことで運転もうまくなれる。
●ホンダ N-ONE
続いて軽自動車なのにスポーティなキャラクターを持ち、さらにMT仕様もラインナップされているホンダのN-ONEをあげたい。
N-ONEは軽セミトールワゴンにカテゴライズされるモデルで、基本的には日常使いを重視した実用性の高いクルマだ。しかしそこは走りにこだわるホンダのこと、RSグレードのモデルはエンジンをターボで武装し、6速MT仕様も用意している。
64psを叩き出すパワフルな660ccターボエンジンが軽量な車体に搭載され、動力性能はいうことナシ! そんなN-ONEを、6速MTを操りながらドライブする。これを考えただけでも運転がうまくなるのは間違いないだろう。
少々残念なのは駆動方式がFFということ。実用性重視の軽自動車なのでこれはある意味当然だが、できればFRがよかったと考えるかもしれない。
●ホンダ S660
ホンダからはエンジンをミドシップ(運転席と後輪の間)に搭載した飛びきりスポーティな軽自動車のS660がリリースされていたが、同車は2022年3月をもって販売を終了している。ただし、販売終了から間もないこともあって、現在でもS660の入手は比較的容易だ。
FFはもちろん、FRよりもさらに俊敏な運動性能を発揮するミドシップ(MR)のS660なら、運転技術上達のための強い味方になってくれる。
S660は2シーター車のため、ドライバーはクルマの中心付近に着座する。このため4輪の動きを体感しやすく、FFはおろかFRよりもクイックなMR車の挙動をコントロールする訓練になる。
運転好きならMR車の動きも好きになるはずで、自然とドライブする機会も増え、それが運転技術の向上にもつながる。
今回は運転がうまくなれるクルマ4モデルを紹介したが、もちろんどんなクルマに乗っていたって、日頃から丁寧な操作と周囲への注意を続けていれば運転技術は自然に上達する。
機会があれば、サーキットなどで行われるスポーツ走行会に参加してみるのもいいだろう。愛車の限界領域での挙動と自身の技量を知っておけば、日常のドライブにも余裕が生まれる。
とはいえ公道で最優先されるのは安全である。常に安全運転を心がけていれば、それだけでも運転がうまくなるといえるだろう。
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コメント
コメントの使い方> 一般ドライバーがサーキットを走る機会はまれで、一生それを経験しない人がほとんどだ。
> であれば、日常走行が運転の上達につながるクルマを選べばいいということになる
のに、4つ全部チューニング対象のスポーツカーになっている。
FRとかターボとか、扱いにくいクルマを乗りこなすのが「運転技術」だと思っているんだろうけど、普通のクルマに乗り慣れることのほうが大切ではないか。
どの方式でも大切なブレーキングとターンイン、初期練習にお勧めなのはロールの大きい素のNCやZC6やスイスポです
そこ以外はFRだとやれる事の多さは特殊なほど。限界域の多くでNCより難しくなるNDは剛性やサスに併せタイヤを変更するのがいいと思います
エスロクは安全マージンのため素では何も起こりません。ぜひ足回りやアライメント変更と走り込みを交互に繰り返し、最高の相棒へ生まれ変わらせてあげて欲しいです