ビビリすぎが事故を誘発!? 危険度200%の運転中に起こる5つの「錯覚現象」

■交差する道路を走るクルマは止まっている!?「コリジョンコース現象」

 コリジョン(Collision)とは、英語で「衝突」という意味。信号機のない見通しのいい道路の交差点で、交差する道路を走るクルマがほぼ同じスピードで走行している場合、その車両が停止しているように見えたり、クルマの存在が認識できなくなる錯覚だ。

 この錯覚は、視野をさえぎる物のない田畑が広がるところに敷設されている農道や平原に敷設されている道路などで発生しやすい。

 人間の視野には「中心視野」と「周辺視野」の2種類があり、中心視野は目を動かさないで物を見る約30度以内の視野のこと。対象物の形、色などの違いを細かく判別することができる。

 いっぽうの周辺視野はより広い視野で、対象物の形、色などの違いをはっきりと認識することが難しくなる。

 ドライバーは交差する道路を走るクルマを「周辺視野」でとらえやすいため、交差車両が同じ速度で近づいてくるとお互いが止まっていると錯覚してしまい、その結果、車両同士が衝突する事故が発生してしまうのだ。

 この錯覚の対処法は、交差点にさしかかったら頭を左右に動かし、周辺を中心視野で見るようにすることだ。

 加えて、交差点ではスピードを落として左右をしっかり確認して、目視で接近しているクルマがいないかを確認してから侵入することを心がけることも重要だ。

■自分が優先と思ったら…「道路幅の錯覚」

ビビリすぎが事故を誘発!? 危険度200%の運転中の5つの錯覚現象
道幅がほぼ同じような車幅の狭い道路が交差するところでは、自分が走る道路のほうが広く感じる。一方、交差した道路を走るクルマも同じように見えている可能性が。そのため、住宅街などでは自分が優先と思って走るのは危険!

 住宅街などの見通しの悪い交差路では、自分が走行している道路のほうが交差している道路より広く見えるという錯覚が起きやすい。

 道交法では基本的に特別に優先道路の標識がない場合は道幅の広い道路が優先となるため、錯覚を疑わずに自分が優先だと交差地点に侵入すると、出会い頭の事故が発生するリスクが高まる。

 そのため、見通しの悪い交差地点に侵入する際には、自分が優先と過信することなく、徐行や一時停止をして目視でクルマの有無を確認して走行することが必要だ。

■上り坂なのに下り坂だった!?「縦断勾配錯視」

 傾斜角が異なる坂が続いている道で発生しやすいのが「縦断勾配錯視」という錯覚。全国には「幽霊(おばけ)坂」と呼ばれる坂が多々あるが、これは縦断勾配錯視によるものだ。

 具体的には、上り坂なのに下り坂に見えたり、逆に下り坂なのに上り坂に見えたりする錯覚だ。

 注意したいのは、下り坂なのに上り坂に見える場合だ。本来は減速すべき道であるにもかかわらずアクセルを踏み込んでしまい、スピードオーバーになる危険があるためだ。

 坂道を走る時はスピードメーターを確認し、スピードの急上昇や急低下が発生していないかを確認しながら走るようにすることを心がけよう。

 実はここで紹介した以外にも事故を誘発する危険な錯覚は多々ある。日々、視覚はあてにならないこともあると意識してハンドルを握ってほしい。

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