■ランエボVIマキネンエディションは今や中古市場で引く手あまた!
まずは1999年12月に発表されたランサーエボリューションVIトミーマキネンエディション。当時、三菱で1996年から1999年までグループA時代を含めて4年連続WRCドライバーズチャンピオンを獲得したトミー・マキネンの栄冠を讃えた記念車として登場した。
そもそも限定車であるランエボでさらにその特別仕様車として登場しただけあって、その販売台数はGSRとRSを合わせて3000台以下と歴代モデルで最も少ない台数だった。
外観の特徴は、ランエボVIまでフロントバンパーにはフォグランプスペースが設置されてきたのをこのトミーマキネンエディションでは廃止。フロントナンバーをオフセットにして空力性能を改善していた。
4G63ターボは最大トルク38.0kgmのエンジン発生回転数を2750rpmとエボVIまでの3000rpmよりも引き下げていた。また、従来までよりも10mm車高をダウンし、フロントにエボV、リアにエボVIのものを使ったターマック仕様のサスセッティングを施していた。
このほか、リアのマフラーは出口が真円形状の大口径タイプに変更され、GSRにもRSの採用していたクイックステアリングギアを採用し、第2世代ランエボのなかでも屈指の完成度を持つモデルに仕上げられていた。
当時、新車で購入した筆者もその戦闘力の高さを充分に堪能していたのだが、わずか2年半で売却。中古市場での価値が高騰している現在、あの時売ってしまったことをいまだにちょっぴり後悔していたりする……。
■ST185型5代目セリカGT-FOUR RC
1991年9月、5代目セリカに設定されたのがWRCホモロゲ獲得モデルとして5000台が生産されたこのRC(ラリーコンペティション)。日本国内では1800台が販売され、海外では「カルロス・サインツリミテッドエディション」の名称に変更されて販売されていた。
1990年にトヨタで日本車を駆って初のWRCドライバーズチャンピオンとなったカルロス・サインツの名が付けられたRCは、ボンネットのダクトも専用のデザインに。エンジン冷却のためエアインテークやアウトレット付きとなり、通常のGT-FOURよりも猛々しい雰囲気に。
また、フロントバンパーは冷却ダクトを追加した形状に変えられ、前後フェンダーもよりワイドなブリスター形状になり、ワイドタイヤを装着できるようになっていた。さらに全幅は標準ボディのGT-FOURから55mmワイドとなる1745mmにまで拡幅された。
パワートレーンも合わせて増強。直4、2Lターボの3S-GTEは最高出力235psと標準モデルから10psアップとなった。ビスカスカップリング式4WDは標準モデルをベースに各部を強化し、リアにはトルセン式LSDを採用したほか、後輪用のダンパーを極低速バルブタイプに変更して足回りもチューンしていた。
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