■クーペもオープンも作ってほしい
自らハンドルを握って試乗もしてみたが、センチュリーは走ってどうこう言うクルマではないだろう。
見晴らしがよくて、大きさのわりに運転がしやすいことが確認できたが、それも「運転手さんよかったね」というだけで、このクルマの真の価値とは別の話だろう。
パワーユニットはV12、5LのガソリンエンジンからV8、5Lのハイブリッドに変わった。今の時代、ムダをなくすのは当然のことで、それもわかる。
でも、この使われなくなったV12エンジンは今後どこで保管されるのか。何かの拍子で流出してドリフトマシンに使われたりしないのか。なぜかそんなことが気になった。
早い話が、走りに関しては「よくてあたりまえだしな」という感想しかないということである(笑)。
それはともかく、新型センチュリーに乗ってつくづく思ったことがある。トヨタはセンチュリーのクーペやオープンカーを作るべきだ、と。
ロールスロイスにはあたりまえのようにクーペもオープンもあるのに、なぜ日本のセンチュリーにはないのか。
日本車の文化レベルを上げる、格好の素材ではないかと声を大にして言いたいのだ。
皇室のロールスロイスコーニッシュIII(コンバーチブル)が劣化して、廃車になるという報道がある。その代わりをセンチュリーのコンバーチブルが務めるのはあたりまえの話ではないか。
来年5月には新天皇即位のイベントがあるはずだし、そこでセンチュリーコンバーチブルが登場するのはストーリーとしても最適。それも皇室専用の改造車ではなく、市販モデルとして出すべきなのだ。
センチュリーのクーペやコンバーチブルがもし市販されれば、日本も凄くて楽しいクルマが作れることを世界に知らしめることができるはず。そして、今それができるのはトヨタしかない。
センチュリーのセダンはいくら評判がよくても「人ごと」の域を出ないが、クーペやコンバーチブルなら私もぜひ乗ってみたい。
トヨタにこの「男前な決断」を期待したい。
■テリー伊藤 今回のつぶやき
トヨタはロールスやベントレーのようにセンチュリーのクーペとオープンを作り、「日本もやるな!」と思わせるべきだ!
(写真、内容はすべてベストカー本誌掲載時のものです)
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