■航空機会社と自動車会社
読者の方からの、「飛行機会社と自動車会社にはどんな共通点があり、飛行機を作るどのような技術がクルマ作りに生かされたのでしょうか?」という質問に応えて。
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確かに、国産自動車のルーツは戦争国家だった日本の飛行機会社にあります。民間のことよりも国家のほうが大切だった時代です。
ただし、日本はお金がなく大国と戦わなければならなかったので、多くの飛行機のエンジンはドイツやアメリカのV型やマルチエンジンと違い、シンプルな空冷でシリンダーが放射状に並べられている星型エンジンでした。
ちなみに零戦は中島飛行機製の複列14気筒(7気筒が2列になっているもの)の星型エンジンだったのに対し、ドイツのメッサーシュミットはダイムラー・ベンツ製のV型12気筒、アメリカのマスタングことP-51はパッカード製のV型12気筒を搭載していました。
星型エンジンは自動車にはそのまま使われませんでしたが、日本の飛行機会社はエンジンの基礎技術としては、優れたものを持ち、それは自動車に生かされていくことになります。
敗戦でGHQにより、飛行機会社は軍需産業にならないよう解体され、技術者の多くが自動車会社に職を求めることになったことも大きな要因でした。
敗戦当時私は7歳でしたから、当時どのような状況であったかは、本や映像でしか知りません。
日本は敗戦で多くのものを失いましたが、長い目で見ればよかったと思われます。
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