家のリビングを感じさせるインテリア空間
居心地のいいリビングルームを思わせるインテリア空間も素晴らしい。フィットのシンプルでモダンなインテリアに好感をもったが、ホンダeのインテリアはさらに上質さを感じた。
自然な風合いでつやなしのウォールナット調ウッドパネルや、仕立てのいいソファーのようなシートは北欧のインテリアを感じさせる。
フロントシートは大型でサイドサポートもバッチリで心地いい。リアシートはソファーらしさを演出するために、シートバック一体化となっており、シートサイドのドアに通じる部分もシートと同じファブリックを使うなど、細部にもこだわりをみせている。
注目のEVシステムは?
リア搭載レイアウトのBEV専用ドライブユニットは、3L、V6エンジンに匹敵する大トルクモーターをリアトランク下に設置。駆動方式はRR方式となる。
電気モーターの最高出力は154ps(113kW)、最大トルクは32.1kgm(315Nm)と発表された。バッテリー容量は35kWh。航続距離は欧州のWLTCモード(高速域が多い)が222km、日本のWLTCモードが283km、JC08モードは308kmとのこと。
デザインは外観も内装も大変キュートで、装備は先進的であること、それでも日産リーフの航続距離が458kmあることを考えると、ホンダeの283kmはやや短いのではないかという心配について、一瀬開発責任者に聞いた。
「航続距離はさんざん聞かれますが、”街なかベスト”なので充分だと思っています。今回採用したパナソニック製のバッテリーは、急速充電の性能が高いのが隠れたウリです。
リーフのバッテリーは容量型といわれていて、なかなか一気に充電できないのです。ホンダeのバッテリーはバランス型といわれていて、急速充電能力が高いのが特徴です。
充電能力が高いのを利用して、小さくて使い勝手がよく、充電警告灯がついて、いざとなったら30分の急速充電で200km走れる、というのがコンセプトです。Bセグメントのボディに大きいバッテリーを入れるのは、ちょっと作れないですね。バッテリーおばけになってしまいますから」。
■ホンダe(35kWh):WLTCモード/283km、JC08モード/308km
■リーフ(62kWh):WLTCモード/458km、JC08モード/570km
■リーフ(40kWh):WLTCモード/322km、JC08モード/400km
大容量バッテリーを搭載し、航続距離を長くすることだけが正義じゃないという、ホンダのこのチャレンジを応援したい。
ホンダ社内の計測値では、30分の急速充電で走行可能な距離はホンダeは202km。
他社EV車A、リーフの40kWhは144km、62kWhは137km。他社EV車BのBMW i3は192km、他社EV車Cの三菱i-MiEVは約180kmと出ている。これを見ると、ホンダeの急速充電性能がいかに高いかがわかる。
充電に要する時間と充電量の目安は、急速受電設備・CHAdeMO50kw以上で30分。30分急速充電で202km走行できるという。
家庭用/公共AC充電コンセントは、タイプ1~3.1kwで9.6時間以上、タイプ1~6.0kwが5.2時間以上となっている。
走行モードはノーマルモードとスポーツモードに切り替えることができる。特筆すべきは、アクセルペダルだけで加減速を調整できる、シングルペダルコントロール(クリープ動作なし、停止時は自動でブレーキを保持)がスイッチ1つで設定できるほか、オフにすることで通常のAT車の感覚で走行も可能(クリープ動作あり)なこと。
減速度の選択は、シングルペダルオン時が4段階(最大減速約0.1G)、シングルペダルオフ時(最大減速約0.18G)は3段階となっている。
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