■純正で履く全路面対応タイヤ履くRAV4の本気度
写真を見れば解るとおり試乗した日は好天だったものの、雨に日も同じコースを走ってみた。
傾斜路もモーグルも登下坂路も鉄のラダーのため、雨だと当然ながら滑る。開発担当者に聞いてみたら普通のタイヤだと雨の日は厳しいという。なかでも坂の途中で停止してからの再スタート性能が大きく違うという。トレッドゴムが柔らかいためです。
オールテレインの強さはそれだけじゃない。
砂利道で最も手強いのが尖った石や岩。普通のタイヤだと柔らかいタイヤ側面を壊してしまう。写真の通りオールテレインだとサイドまでプロテクション効果の高い凸凹が回り込んでいる。洪水など自然災害を受けた道を走るときなども絶大な効果を発揮してくれることだろう。
いずれにしろオールテレインタイヤがRAV4をスーパーマンのようにしてくれている。よくぞこんなタイヤを選んだものだと関心しきり。
私のボルボ XC60も車高上げてオールテレインタイヤを履きたくなってしまった。最初からそうなっているRAV4のオフロードパッケージは素晴らしいです。15万円しか変わらないし。
ちなみに今回用意されていた“悪条件”は3つ。
クルマを大きくロールさせる「傾斜路」と、対角線のタイヤの接地荷重をゼロにしてスタックさせる「モーグル路」、そして前が空しか見えなくなるほどの登り坂&同じ傾斜の下り坂となる。
これを激しくしていくと、傾斜路で横転し、モーグルから抜け出せなくなり、登れず転げ落ちてしまう。
以前、ランドローバーのオフロード走行カリキュラムを受講したが、何台か横転し、何台か人工池から登れなくなり、何台か下り坂で文字通り「落下」した。サーキット走行のクラッシュのようなもの。
ちなみに、「オフロード」と「ラフロード」は根本的に違う。ラフロードって基本的に荒れた「道」。オフロードはそもそも道じゃない。
■RAV4オフロードパッケージはライバルにない走破性を持つ
今回用意された「悪条件レベル」は、「乗用車だと絶対無理ながら、本格的なクロカン4WDなら余裕で走れる」程度。RAV4のライバルとなる乗用車ベースのSUVだと、かなりハードなコンディションだと思う。
前述のように今回のコースもドライならオフロードパッケージで余裕。ウエットだとモーグルと登坂でギリギリです。
今回レベルであっても砂漠やガレ場、川渡りといったエクストリームな使い方をしなければ必要にして充分すぎると思う。
他のクルマならスタックする雪道や、お腹をするような林道、自然災害地の高いサバイバル性能を持つ。スポーツモデルの魅力は高い動力性能。RAV4のようなクルマの魅力って「強さ」だと思う。オフロードパッケージいいね!
開発担当者に聞くと「オフロードパッケージを採用したサスペンキットなどはディーラーで後付けできるようにします」。
例えば中古車でRAV4のアドベンチャーを買った人も、オフロードパッケージと同じ仕様にバージョンアップ可能。純正パーツなので信頼性あり、誰にでも安心してすすめられる。アウトドア好きには最高の相棒になると思う。
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