17年ぶりにフルモデルチェンジしたハイゼットカーゴとCVT新搭載のハイゼットトラック公道初試乗!

■超現代的な軽トラに大変身!

ハイゼットトラックエクストラ。46psの直3エンジンにCVTを組み合わせ、830kgという軽量ボディはスイスイ走る。WLTCモード燃費は15.8km/L。最小回転半径も3.6mと小回りがきく
ハイゼットトラックエクストラ。46psの直3エンジンにCVTを組み合わせ、830kgという軽量ボディはスイスイ走る。WLTCモード燃費は15.8km/L。最小回転半径も3.6mと小回りがきく

 一方ハイゼットトラックは、フルモデルチェンジではなくマイナーチェンジ。2014年9月に15年8ヵ月ぶりにプラットフォームを一新するフルモデルチェンジをしているので、今回はマイナーチェンジを行い、さらに煮詰めてきた。

 私自身は1990年式のハイゼットトラックジャンボを所有しているが、厳密に言えばそれが「先代」というわけだ。もはや軽トラは完成されていて、進化の余地がほとんどないのだ! リアリーフリジットサス最高(私見です)!

 マイナーチェンジの変更ポイントは、まず顔付きだ。上級グレードの「エクストラ」にはメッキ加飾を採用している。インテリアも大型メーターや、安っぽくないインパネを採用。アッパートレイも新設されたので、書類やノートパソコンなどを気軽に置ける(エクストラ、ジャンボエクストラおよびメーカーオプションのスマホ連携ディスプレイオーディオを選択した場合は形状が異なる)。

 また、夜間の作業時などで便利なLED荷台作業灯が、新たに採用された(我が愛車には前オーナーが設置するも、点灯せず)。乗用車では当たり前のキーフリーシステム&プッシュボタンエンジンスタート、電動格納式ドアミラーも採用されている。

ハイゼットトラックの頭上空間はこぶし1つ分のスペース(身長176cmの筆者)。運転席のスライド量は140mm
ハイゼットトラックの頭上空間はこぶし1つ分のスペース(身長176cmの筆者)。運転席のスライド量は140mm
とても軽商用トラックとは思えないハイゼットトラックのコクピット。豪華ではないが大衆食堂から格が1つ上がったイメージ。クラス初のキーフリーシステム&プッシュボタンエンジンスタート、電動格納式ドアミラーも装備
とても軽商用トラックとは思えないハイゼットトラックのコクピット。豪華ではないが大衆食堂から格が1つ上がったイメージ。クラス初のキーフリーシステム&プッシュボタンエンジンスタート、電動格納式ドアミラーも装備
いろいろなものが置けそうな助手席ダッシュボード。ナビのディスプレイは豪華すぎて違和感があった
いろいろなものが置けそうな助手席ダッシュボード。ナビのディスプレイは豪華すぎて違和感があった

■4WDとCVTで走りはどう変わったのか?

新たに装備されたCVTはとてもよくできていた。まさか軽商用トラックにもCVTとは時代は変わったもんだ。発売1ヵ月後の受注割合はCVTが60%のこと。逆に40%もMTを買う人がいるっていうことだ
新たに装備されたCVTはとてもよくできていた。まさか軽商用トラックにもCVTとは時代は変わったもんだ。発売1ヵ月後の受注割合はCVTが60%のこと。逆に40%もMTを買う人がいるっていうことだ

 私の「先代」に比べると、新型は「完全なる乗用車」に思えた。なにせ私の愛車は、パワステもパワーウィンドウも集中ドアロックも何もない! エアコンでもなくてクーラーだし、それもあんまり効かない。32年前のクルマと比べてはいけないが、あまりの快適さに驚愕!

 しかもトランスミッションは、ハイゼットカーゴと同じく5MT/CVTが用意された! このCVTの採用が最大の変化でしょう。軽トラのCVTってスゲエ! ボディは断然軽いので(770kg~860kg)、空荷だと46ps(5MT/CVT)の直3NAエンジンでも飛ぶように走ります。ちょっと出足が良すぎて、首がガックンってなっちゃうくらい。発進の時はアクセルの踏みすぎに注意。

 乗り心地は、ド新車ってこともあり、自分のジャンボに比べるとかなり固く感じましたが、トラックなので仕方ない。乗るにつれてだんだんしなやかになるでしょう。

 また、4WDのCVT車は、「2WD」「4WD LOCK」に加え、路面状況に応じて駆動力を制御する「4WD AUTO」が用意された3モードの電子制御式4WDを採用。従来は5MT車のみだったスーパーデフロックも、CVTに追加された。

通常走行の2WDに加え、4WD AUTO/4WD LOCKの切り替えができる
通常走行の2WDに加え、4WD AUTO/4WD LOCKの切り替えができる
ハイゼットトラックもシートの下にエンジンを搭載している。46ps/6.1kgmを発生する658㏄、直3エンジンにCVTを組み合わせている
ハイゼットトラックもシートの下にエンジンを搭載している。46ps/6.1kgmを発生する658㏄、直3エンジンにCVTを組み合わせている

 さすがに軽トラだけに、スマアシやエアコンのないグレードも用意されているが、よっぽど節約しない限り、どっちも標準装備。USBソケットやHDMI端子、大型のスマホ連携ディスプレイオーディオまでオプションで付けられる! 

 いやあ、快適快適! これでジャンボならリクライニングもできるからもっと快適! 軽トラは値段も安い! スタンダードのスマアシ付き(CVT)で102万3000円!

 乗用車としても使いたいなら、オススメは「ジャンボ スタンダード CVT」(114万9500円)でしょうかね。

こちらはハイゼットトラック全体の約20%を占めるというハイゼットトラックジャンボ。荷台のフロア長はハイゼットトラックが2030mm、ハイゼットジャンボは1990mm。ハイゼットジャンボのほうが荷台のフロア長は短いが、そのぶんシート後ろに物を置けるスペースがある。乗り心地もジャンボのほうがいい
こちらはハイゼットトラック全体の約20%を占めるというハイゼットトラックジャンボ。荷台のフロア長はハイゼットトラックが2030mm、ハイゼットジャンボは1990mm。ハイゼットジャンボのほうが荷台のフロア長は短いが、そのぶんシート後ろに物を置けるスペースがある。乗り心地もジャンボのほうがいい
ジャンボのシートはリクライニング機構があるのがいい。シート後部には横幅1345mm、長さ175mmほどのスペースがある
ジャンボのシートはリクライニング機構があるのがいい。シート後部には横幅1345mm、長さ175mmほどのスペースがある
ミカン箱が1段積みで13個、めいっぱい積むと13個×4段+2個、合計54個も積めるという。最大積載量は350kg
ミカン箱が1段積みで13個、めいっぱい積むと13個×4段+2個、合計54個も積めるという。最大積載量は350kg
CVTになって走りも大幅したハイゼットトラック。これでニッポンの働く人たちの仕事がよりいっそうはかどることだろう。うーむ
CVTになって走りも大幅したハイゼットトラック。これでニッポンの働く人たちの仕事がよりいっそうはかどることだろう。うーむ

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