試乗プレイバック いいクルマだった!! VWゴルフVIIはクラウンより乗り心地がよかったのはウソ偽り誇張じゃない!!

■エンジン&動力性能

 ゴルフVIIの1.4Lエンジンは馬力こそ高くないものの、1500~3500回転という幅広い回転域で25.5kgmという2.5L級のターボなしエンジンと同等のトルクを出す。

 しかも車重1200kg程度! 軽いです。動力性能でインプレッサの2Lを圧倒。プリウスや2.5LのマークXよりトルクフルな走りをみせる。

 太いトルクを幅広い回転域で発生するアテンザは強敵ながら、300kgもゴルフVIIのほうが軽い。絶対的な動力性能を含め、140ps仕様を選べばスポーティモデル並みといってよかろう。

リアビュー
リアビュー

■ハンドリング

デュアルクラッチMTの7速DSGはキャリーオーバー。相変わらずつながりはスムーズで秀逸
デュアルクラッチMTの7速DSGはキャリーオーバー。相変わらずつながりはスムーズで秀逸

 高速の直進安定性から、タイトなワインディングロードでハンドルを大きく切った時まで含め、抜群の安心感を持つ。乗り心地とも大きく関係してくるのだけれど、サスペンションの動きが滑らかなので、幅広い速度域で穏やかな挙動なのだ。

 コーナーに入るやジワッとロールを開始。そのまま必要なだけのグリップ力を発生し、粘る。

 さらにハンドルを切り込んでいっても、ペタンとロールすることもなし。

 インプレッサやアテンザも悪くないが「曲がる楽しさ」という点でゴルフVIIと比べ物足りない。

■乗り心地

乗り心地は極上! クラウン以上!?
乗り心地は極上! クラウン以上!?

 これはもう日本車をてんで相手にしない。

 プリウスは日本車トップクラスのガタガタ車だから論外。ハンドリングのいいアテンザも乗り心地については平均的な日本車レベル。マークXはマイナーチェンジでむしろ悪化した。4車種の日本勢で最も好ましいのはインプレッサながら、ゴルフVIIと比べると「残念ながら届いていません」。

 現時点でゴルフVIIに勝てる乗り心地の日本車は存在せず。強いていえばリーフくらいか。VWのように良質のダンパーを使わないかぎり、乗り心地じゃ勝てないと思う。

■居住性

 ゴルフVIの数少ない弱点がリアシートの居住性だった。プリウスと比べるとレッグスペースで厳しい。

 いや、格下のフィットと比べてもゴルフVIは負けである。このあたり、VWも「なんとかしなくちゃ!」と思っていたのだろう。

 59mm拡大したホイールベースを生かし、183cmの私でも座れるようなレッグスペースを確保してきた。

 大雑把なイメージとしちゃプリウスやインプレッサとイーブン。マークXに少し届かず。当然ながら大柄なアテンザに勝つことはできない。

体型にうまくフィットするフォーム材の形状、コードフォーム材により弾力性と衝撃吸収性を確保。長距離走行で疲れない快適性、サポート性を実現
体型にうまくフィットするフォーム材の形状、コードフォーム材により弾力性と衝撃吸収性を確保。長距離走行で疲れない快適性、サポート性を実現
室内長は14mm長くなり、後席はレッグルームが15mm、ショルダールームは30mm、エルボースペースも20mm広くなるなど居住空間が大幅に拡大
室内長は14mm長くなり、後席はレッグルームが15mm、ショルダールームは30mm、エルボースペースも20mm広くなるなど居住空間が大幅に拡大
全長が56mm、ホイールベースが59mm延長したことにより、室内長は14mm拡大。Cセグメントで、ゴルフの後席の広さは抜きん出ている
全長が56mm、ホイールベースが59mm延長したことにより、室内長は14mm拡大。Cセグメントで、ゴルフの後席の広さは抜きん出ている
通常のラゲッジ容量は30L増えた380L。6対4分割可倒式の後席や助手席を折り畳むと最大1270Lまで拡大。トランクの開口部も665mmと低くて便利
通常のラゲッジ容量は30L増えた380L。6対4分割可倒式の後席や助手席を折り畳むと最大1270Lまで拡大。トランクの開口部も665mmと低くて便利

■低燃費性能

 街中ですら20km/Lを割らないプリウスと勝負したら厳しい。ただゴルフVIIだって流れのよい郊外路なら20km/Lに近い実燃費となる。

 インプレッサなどハイブリッド車以外の燃費と比べれば圧倒的に優勢。また、冷却水容量が少ないシリンダーヘッドを独立させた冷却系にしているため、寒い日でもエンジン始動した直後からアイドルストップする。

 ヒーターはシリンダーヘッドの「お湯」を使うため、暖房だってあっという間に効く。冬場ヒーター効きにくく、10分以上経ってもアイドリングストップが始まらない日本のエンジンとまったく違う。

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