重量物や特大貨物を運ぶ世界各国の超重量物運搬トレーラを主要なタイプ別にご紹介
ドイツ・ゴールドホファー社の「SPZ-L」はフラットベッドながら、グースネック部に浅い段差があり、完全なフルフラットな荷台ではない。これは床面地上高を少しでも下げるためで、フラットベッドと後述のセミローローダーの中間的なモデルといえる
ベルギー・ノーテブーム社の「マヌーブルMPL・マルチドーリ付」は、油圧ペンドルアクスルにより優れた機動性と床面地上高780mmを実現するセミローローダー。写真は積載量を確保するため7軸セミローローダーの前側に3軸台車を追加装着した10軸編成仕様だ
ベラルーシのミンスク装輪トラクタ工場(MZKT)の「MZKT-999421」は525/65R20.5のオフロードタイヤを履く最大積載量76t級の6軸セミローローダー。写真は「ヴォラートMZKT-741351」型4軸8×8トラクタと組み合わせたセミトレーラ仕様だが、実際は後方に最大積載量60t級のフルトレーラを連結したロードトレイン仕様で運用されるという
ドイツ・ショイエル社の「ユーロコンパクト」は、耐荷重性に優れる油圧ペンドルアクスルを備えたセミローローダー。トレーラの車軸は3~6軸で選択可能。さらにグースネック後方(荷台前方)に1~4軸のフロントドーリも装着可能。写真はフロントドーリ3軸+トレーラ5軸の8軸仕様だ
オランダ・ブロシュイス社の「SP-A」は自社製ダブルウィッシュボーン式独立サスペンションもしくは油圧ペンドルアクスルに小径タイヤを組み合わせる3軸ローローダー。写真はダンプボディ架装の古トラクタ+第5輪付3軸ドーリ+3軸ローローダーの3車連結編成だ
ルクセンブルク・フェイモンビル社の「メガMAX」は、グースネックと低床荷台を切り離し、低床荷台の前方から積み降ろしを行なうフロントローディング式のローローダー。写真の5軸仕様は油圧ペンドルアクスルに加えて低床荷台に伸縮機構も備えるタイプだ
ドイツ・ゴールドホファー社の「THP/SL」シリーズは2~8軸ボギー台車に荷台アタッチメントなどを組み合わせて運用するモジュラー型コンビネーショントレーラで、日本の重量物輸送シーンでも多数が活躍。写真は許容軸重45tの「THP/SL」による油井リグタワー運搬の様子。4軸セミトラクタ+ドローバー+15軸ボギー台車×2列の通称「サイド・バイ・サイド」である
ルクセンブルク・フェイモンビル社の「モジュールMAX」は最大積載量1000~2500tの超重量物運搬用モジュラー型コンビネーショントレーラ。4種類の許容軸重の2~6軸のボギー台車に、油圧式グースネック、ターンテーブル、拡幅式荷台、低床荷台などのアタッチメントを組み合わせる。写真はボルボFH16セミトラクタの重連で牽引する14軸仕様による超大型油圧ショベル輸送の様子
ドイツ・ショイエル社の「インターコンビ」も超重量物運搬用のモジュラー型コンビネーショントレーラ。写真はカナダで撮影されたキャタピラー797鉱山ダンプ(250~300t)輸送の様子で、許容荷重45tのボギー台車の22軸編成。トラクタはウエスタンスター6500と思われ、後方にもプッシャートラクタがいる模様