日産アリアに搭載されるプロパイロット2.0はダイナミックマップ基盤が開発した高精度3次元地図と準天頂衛星「みちびき」からの電波を受信することで、より精度の高い自動運転へと進化している
「みちびき」はcmレベルの高精度な測位を実現する準天頂衛星システムで日本版GPSとも呼ばれ、2018年11月に4機体制で運用を開始。2023年度をめどに7機体制とすることで、日本付近で常時5~7機のみちびき衛星が利用戒能になり、現在は併用しているアメリカのGPSがなくても、測位可能になる
*準天頂衛星とは斜めに傾けた軌道を持つ衛星を指す。「みちびき」は日本の真上を通る軌道を持ち、地球
*準天頂衛星とは斜めに傾けた軌道を持つ衛星を指す。「みちびき」は日本の真上を通る軌道を持ち、地球
「地図に代表されるソフトで主導権を握られてしまうと、システムをすべて導入しなければならなくなります」と警鐘を鳴らす志賀さんは、日本の技術力を育て、世界で通用するために現在も精力的に活動する
日産アリアで都内を走りながらの技術説明。日本の技術力で世界のライバルに挑む。志賀さんの「志」は日産時代から変わらない
志賀俊之さん(写真右)は元日産の最高執行責任者(COO)で、現在は株式会社INCJの代表取締役会長(CEO)。INCJは官民出資の投資ファンド、産業革新機構から新設され投資事業を担っている。ダイナミックマップ基盤株式会社では社外取締役を務め、悲惨な交通事故削減のため、高精度3次元地図データを普及させることが重要と考えている
自動運転でクルマが読み込む地図をダイナミックマップという。そのなかで一番下の階層の、車線や路肩縁、建物といった実在する情報が高精度3次元地図データ。それにたいして秒単位で変わる歩行者や車両の情報、分単位で変わる事故や渋滞情報、時間単位で変わる交通規制や工事情報を乗せていくとダイナミックマップとなる
高精度3次元地図の作成には実走による測位が不可欠。MMS(モービルマッピングシステム)を搭載した専用車両が、搭載されたカメラやLiDAR(ライダー)などのセンサーによって、道路や地形、周辺の構造物をマッピングしていく地道な作業が行われている。高速道路と自動車専用道路の整備が終わり、2024年までには国道や主要道をカバーする予定だ
高精度3次元地図を利用すれば、豪雪地帯の除雪を自動運転で行うことも可能だ。現在は実証実験段階だが、オペレータの知見と経験をもとに行われてきたが、オペレータの高齢化対策やコスト削減の点で期待される