ジャパンモビリティショー2023が2023年10月28日から一般公開されるが、突如として人型の搭乗型ロボット、「アーカックス」が会場内に出現した。これはもう『トランスフォーマー』そのものじゃないか!
文、写真/ベストカーWeb編集部
■SF世界に出てくるようなロボットが現実に!
モビリティショー一般公開を前に2023年10月26日、メディアに搭乗型ロボットの「アーカックス」がお披露目された。モビリティショー一般公開日に初めて公開される、この搭乗型ロボットを製作したのはベンチャー企業の「ツバメインダストリ」(本社・東京都江戸川区)という会社だ。
同日に記者発表を行った同社の代表取締役/CEOを務める吉田龍央氏によれば、「サイエンスフィクションの世界をサイエンスリアリティへ、という理念のもと、“SFに出てくるような大型ロボットに実際に乗り込んで操縦する”という多くの人が憧れた体験を提供するべく、ツバメインダストリを設立しました」。
このアーカックス、人が実際に中央のコックピットに乗り込んで操縦することに加えて、リモートでの操作も可能。全高は4.5m(ロボットモード時。ビークルモード時は3.9m)という巨大なサイズで、重量は3.5トン。ロボットモードだけでなく、クルマにもなるビークルモードを備えており、実際にビークルモード時は最高時速10km/hでの走行が可能で、前輪操舵のFR車となる。
動力には300Vのバッテリーが搭載されるEVで、操作系にはふたつずつのジョイスティックとペダル以外はすべてタッチパネルで操作可能。フレームは鉄とアルミ合金で構成され、ボディはFRPが採用されている。
■「横浜動くガンダム」の開発者が担当
同社の吉田CEOは記者発表の場で、「私たちはロマンの追求のためにロボットを作っています。その技術的基盤は日本の製造業がこれまでに培ってきた『モノづくり』の確固とした技術とノウハウに裏打ちされた確かなものです。私たちのロボットを通じて子どもたちに次世代のエンジニアとしての入り口を作り出し、子どもの頃に自分たちが夢見たようなロボット製品を追求しました」と語った。
ちなみにこのアーカックスは、建設機械や大型エンターテイメント装置を開発した技術者によるハードとシステム設計がなされている。実際に同社CTOの石井啓範氏は、双腕作業機や四脚双腕コンセプト機など建機ロボットの研究開発に携わっていた日立建機を退職後、2018年から全高18m、重量25トンの「横浜動くガンダム」をテクニカルディレクターとして開発した経験を持つ。
また、メカデザイナーが今回のプロジェクトには加わっており、メカの可動性とデザイン性を両立したのだという。基本的には日本国内のサプライヤーからのデバイスを中心にアーカックスのメカは設計されているのだとか。
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