ノートe-POWER VS アクア 注目の実用燃費対決の結果は……
いよいよ注目の実燃費テスト。日本一売れているハイブリッド、アクアの燃費をノートe-POWERは越えられるのか!?
ちなみに両者のカタログ燃費(JC08モード)は、ノートe-POWERの34.0km/Lに対して、アクアは37.0km/Lとリードしている。
……そして、結果は下のとおり。今回のテストではアクアに軍配が上がった。なぜこのような結果になったのか!?
ここからは燃費テスターの永田恵一氏が、その理由も交えながら両者を実際に走らせてわかった燃費のポイントを解説する。
※【参考】以外はECOモードで計測
車重や空気抵抗の差が燃費にも影響
まずは【参考】としたノーマルモード同士の市街地での燃費結果から。ノートe-POWERはブレーキペダルを踏んだ際の回生制動がなく、アクセルオフでも強い回生制動を行わないため、減速時にバッテリーに戻る電力の少なさも原因となり、実燃費はアクアの圧勝となった。
表の1.から3.の走行パターンでは2台ともECOモードで走行。ノートe-POWERのECOモードは、アクセルオフだけで停止できるほど強い回生制動がかかり、アクセルレスポンスも鈍くなった。
燃費自体は全区間アクアが上回った。その要因は次のとおり。ノートe-POWERは、1.の市街地で減速エネルギーをバッテリーに貯めやすくなったものの、アクアに対し100kg以上車重が重く、加速時に燃費にとって不利となるからだろう。
比較的スピードが遅かった2.の高速道路はエンジンの効率がいいところで充電できたせいかアクアの燃費に近づいた。そして、3.の高速道路&市街地では、高速道路の流れが速かったこともあり、ノートは空気抵抗の大きさが不利に働いた。これでアクアとの燃費の差が開いたといったところだ。
燃費ではアクアに劣る結果となったが、ノートe-POWERには室内の広さやモーターだけで加速するゆえのレスポンスのよさという武器もある。フィットハイブリッドやデミオディーゼルも含めたコンパクトクラスのエコカー選びで迷った際には燃費だけでなく、総合力で選ぶべきだろう。
(永田恵一)
日産 ノートe-POWER 主要諸元
- 全長×全幅×全高:4100×1695×1520mm
- ホイールベース:2600mm
- 車両重量:1210kg
- 発電用エンジン:直列3気筒 DOHC 1.2L
- エンジン最高出力:79ps
- エンジン最大トルク:10.5kgm
- モーター最高出力:109ps
- モーター最大トルク:25.9kgm
- 動力用バッテリー:リチウムイオン電池
- JC08モード燃費:34.0km/L
- 車両本体価格:195万9120円(税込み)
- エコカー減税:取得税 免税、重量税 免税
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