4Lモードでも動作するモーターアシストはレクサス初
システム出力はLX600の409hp/650Nmに対して457hp/790Nm(共に北米仕様)に引き上げられているが、重量級SUVが最も苦手とするゼロ発進時や再加速にアクセルを踏んだ時の力強さや瞬発力はスペック以上。車両重量は内燃車(LX600)に対して160㎏近く重くなっているが、乗っていると「クルマが軽くなった?」と感じたくらい。
悪路走破時に使う4Lモードでもしっかりとモーターアシストを行なう(レクサス初)。今回、特設のオフロードコースで味見をしたが、降雨の影響もありとても滑りやすい路面だったが内燃車よりも微細なアクセルコントロールが可能で、「より楽に」、「より安心して」走ることができた。ハイブリッド化してもオフロード性能はまったく犠牲になっていないそうだ。
気になる燃費は北米のEPS複合モードでLX600の19MPG(8.078㎞/L)に対して20MPG(8.503㎞/h)だが、ストップ&ゴーの多い日本の実燃費ではもう少し差が出るはず。ちなみに簡易計測ながらも今回信号のない一般道(55マイル規制)とワインディング(結構元気に走った)で9㎞/L前後だった。
走りの進化はどうか? フロントのラジエターサポート周りの剛性アップ、インパネリーンフォースメント周りのステアリング支持剛性アップ(ブラケット追加、既存部品の板厚変更)、さらに12Vバッテリー搭載位置変更(エンジンルーム内→リアのデッキ横)に伴うブレースの追加に加えて、ボディとフレームを繋ぐキャブマウントの構造の変更(こじる動きをする際の結合剛性アップ)を実施。
体幹を鍛えたボディ・フレームに合わせてサスペンション、EPS制御を最適化。AVSは路面の段差通貨などでアブソーバーが急に緩む際の減衰力を滑らかにコントロールするために、アクチュエーター部のバルブ構造の見直しが行なわれている。もちろんオーバートレイルはオフロード性能を重視したセットが施され、タイヤもLX唯一の18インチ仕様、265/70R18の専用A/Tタイヤ(TOYOオープンカントリー)を組み合わせる。
【画像ギャラリー】Fスポーツの赤内装は必見! あらゆる角度からLX700hを撮りまくったから見て!!(198枚)画像ギャラリーみくびっていた舗装路の走りがすごかった!
試乗前は「オフロード志向の味付けなので、オンロードでは良くいえば“穏やか”、悪くいえば“ダル”な方向になっているだろう」と予想したが、走らせてみてビックリ⁉ 語弊を恐れずにいえば、従来モデルのノーマル系と同じ、いやむしろそれよりもレベルが高い走りを実現していた。
具体的に従来モデルでも滑らかなのに芯があるステア系、巨体のノーズをスッと動かす応答性の高さ、グラっと来ないロールコントロール、2.5トン超えの重量を4つタイヤに上手に分散させて曲がる様、そして微小な操作にも応えるコントロール性の良さを感じていたが、新型はその精度が1ランク、いや2ランク高められている上に、その一連の流れが“力ずく”ではなくきわめて“自然”に行なわれている。
その結果、穏やかだけどダルではないゆっくりとしたクルマの動きにも関わらず、フレーム車であることを本当に忘れるくらいの一体感の高い走りが実現されているのだ。
今回はワインディングも走らせたが、タイトコーナー以外は前後重量バランスがバッチリ整ったクルマのように4輪を上手に使った綺麗な姿勢で旋回が可能。思わず「本当に君はオフロード向けなの?」とクルマに聞いてしまったくらい(笑)。
乗り心地も18インチのメリットが出ているようで、入力を丸く包み込むような優しさが印象的。快適性に関してはLSやLMに匹敵するレベルかなと。ちなみに日本仕様は騒音規制の関係で265/65R18の専用M+Sタイヤを装着。こちらの方がオンロード志向の高いタイヤのため、筆者は走り/快適性共により有利に働くと予想している。
従来モデルではAHC(ショックアブソーバー兼車高調整機能兼ガスバネ)の効果が大きかったそうだが、新型はそれに加えて基本素性のレベルアップも大きく効いているはず。この辺りはレクサスが近年熱心に取り組む「味磨き活動」のフィードバックが色濃く反映されている証拠だろう。
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