カムリが持つ最大のアドバンテージは2点。ひとつは2.5Lエンジンによる余裕の動力性能——アコードの2.0Lに対し、特に高速巡航や長距離走行で差が出やすい。もうひとつが「AWD(E-Four)の設定」だ。アコードはFFのみ。北海道・東北・北陸・信州など積雪地域での需要を取り込めるかどうかが、年間1万台目標達成の鍵を握るといっても過言ではない。「右ハンドル・AWD・2.5Lハイブリッドセダン」という希少な組み合わせは、それだけで購買動機になり得る強力なポジションだ。
(※ちなみにホンダも米国からパスポートとインテグラの輸入を開始すると発表している。がっぷり四つ! 思う存分盛り上げてほしいぞ)
今秋の日本上陸へ——北米カムリが拓く新しい地平
700馬力を誇るGRカムリは今秋さらに完成度を高め、モリゾウ自らのテスト走行が予定されている。一方、量産ベースの北米カムリも右ハンドルに生まれ変わり、年内の日本導入を目指す。
プロレス的な煽り合いとユーモアに彩られた富士のイベントは、実は日本の自動車産業の次の一手を告げる重要な舞台でもあった。関税問題、貿易収支、電動化——難題が山積する時代に、トヨタはエンタメの力を借りながら本気のメッセージを世に送り出した。
北米カムリの日本上陸は、1台のセダンの話にとどまらない。「この指とまれ」と呼びかけるモリゾウの旗印のもと、日本の自動車産業が新たな地平へと踏み出す、その第一歩なのかもしれない。
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