4つのパワートレーンラインナップで幅広いニーズに対応
グレード構成は多彩だ。
駆動方式は、前輪駆動の2WDと、後輪にもモーターを備えた4WDがある。
駆動用リチウムイオン電池の容量は、2WDと4WDのそれぞれに、65kWhと90kWhを用意した。
2WDの65kWh搭載車は、最高出力が160kW(218ps)、最大トルクは300Nm(30.6kgm)だ。
0-100km/h加速は7.5秒で、最高速度は160km/hになる。WLTCモード走行による航続可能距離は最大450kmだ。
リーフにも2種類のリチウムイオン電池が用意され、大きいほうは62kWhになる。この最高出力は160kW(218ps)、最大トルクは340Nm(34.7kgm)だから、後者の数値はリーフが少し上回る。航続可能距離は最大458kmだから同等だ。
アリアの車両重量は最も軽い2WDの65kWh搭載車でも約1900kgだから、リーフに62kWhを搭載したe+Gよりも220kg重い。
そのためにアリアのリチウムイオン電池容量は、リーフの62kWhを少し上まわる65kWhだが、航続可能距離は同等だ。
開発者は、「アリアは背の高いSUVながら空力特性に優れ、車両重量の割に電力消費量を抑えられた」という。
新開発モーターの採用で効率アップ
2WDのリチウムイオン電池容量を90kWhに拡大したグレードは、最高出力が178kW(242ps)、最大トルクは300Nm(30.6kgm)になる。
0-100km/h加速は7.6秒で、最高速度は160km/hだ。WLTCモードによる航続可能距離は、最大で610kmまで伸びる。駆動用電池の容量、航続可能距離ともに、65kWh仕様の1.4倍だ。
4WDの65kWh搭載車では、後輪側のモーターが加わることで最高出力は250kW(340ps)、最大トルクは560Nm(57.1kgm)に向上する。
0-100km/h加速は5.4秒で、最高速度は200km/hだ。後輪側にモーターを加えたことによる加速性能の向上は大きい。航続可能距離は最大430kmだから、同じ65kWhのリチウムイオン電池を搭載する2WDの450kmに比べて20km短い。
それでも大幅に短くならない理由として、永久磁石を使わない誘導モーターを利用した効果が大きい。
制御方法として、アリアの4WDでは、通常の走行では前輪のみを駆動する。この時に従来の永久磁石を使うモーターでは、エネルギー損失も大きいが、誘導モーターなら2WDとほぼ同じ条件で走行できる。
必要な時だけ4WDの安定性と高出力を得られるわけだ。また減速時の回生充電(モーターが減速エネルギーを使って発電/充電すること)を後輪でも行うから効率が向上した。
コメント
コメントの使い方