和製大型クルーザーがついに巨人ハーレーを倒す!? ホンダレブル1100発表

ハーレーも今は下降線、そんな中でレブル1100は起爆剤となるか!?

 だが実は、ハーレーひとり勝ちの状況に少しずつ陰りが見えていた。右肩上がりで伸び続けてきたハーレーの日本国内販売台数だったが、2008年のリーマンショックを機に、下降線をたどり始めていたのだ。

 これは日本だけの話ではない。世界的にもリーマンショック以降はハーレーの勢いにストップがかかり、2018年までに販売台数は3割減にまで落ち込んだ。景気動向のせいにばかりはしていられない。

 クルーザー=ハーレー=Vツイン路線があまりに保守的すぎたため、ユーザーのおじさん係数がどんどん増大。市場として伸長する要素が失われ、縮小の一途を辿るしかなくなったのである。

 時は流れ、世代も価値観も変わる。クルーザーの絶対君主ハーレーと言えども、空冷ビッグVツイン一辺倒ではいられなくなった。近年は500/750ccのミドルクラスや電動モデルを発売して路線を拡大。来年にはスポーツモデルやオフロード系ツーリングモデルのリリース予定もある。

 さらに中国では338ccの中型モデルまで準備しており、新たな市場開拓に躍起だ。ユーザーニーズの多様化への対応を迫られ、本家ハーレー自らが “なんちゃって”のそしりを受けかねないモデルを揃えようとしているのだ。

2015年に国内デビューしたハーレーのストリート750。インドで生産され、アジアや日本でも若者層の取り込みを狙うモデル。エンジンは空冷ではなく水冷だ。
2015年に国内デビューしたハーレーのストリート750。インドで生産され、アジアや日本でも若者層の取り込みを狙うモデル。エンジンは空冷ではなく水冷だ。

 ついにホンダ反撃の機は熟した、のかもしれない。もはや空冷ビッグVツインなら安泰、という時代ではない。クルーザーの覇権争いがさまざまな気筒配列での混戦模様になれば、挑戦と失敗を繰り返してきた和製クルーザーに一日の長がある。

 実際、日本国内では弟分のレブル250が2018~2019年とベストセラー2連覇を記録するなど、地殻変動の予兆もある。新型レブル1100が、いよいよハーレーを打ち破る和製クルーザーとなるか!?

 はたまたハーレーが新たな手で王座を守り抜くのか!? ゆったりとした乗り味が身上のクルーザー界に、激しい火花がバチバチ散り始めている。

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