■今どきスタイルのコクピット
新しいコクピットは、まさに最新アウディのデザインと機能の象徴だ。直線的なダッシュボードには、大型モニターを備えたインフォテイメントシステムとデジタル表示のメーターパネルが備わる。
さらにオプションでは、最新式インフォテイメントシステム「MIB3」MMIナビゲーションシステムとデジタルメーター「バーチャルコクピット」にアップデートも可能だ(S3は標準)。
そんなコクピットからは、見慣れたシフトレバーが消失。もちろん、本当に消えたわけではなく、超コンパクト化され、シフトスイッチとなった。これによりコンソールボックスの周りはすっきり。もちろん、マニュアルシフトが可能なように、ステアリングにはパドルシフトが備わる。
また時代を反映した装備としては、Sライン用のテキスタイルシートに、リサイクルぺットボトルを原料としたリサイクル素材を採用。さらにフロアカーペットや断熱材、吸収材、ラゲッジルーム周辺のパネルなどにも、リサイクル原料を活用することで、環境負荷を低減させている。
■初の48Vマイルドハイブリッドを採用
標準車のパワートレーンは、「30TFSI」と「40TFSI」の2タイプ。
主力と目されるFF車用の「30TFSI」は、ダウンサイズとなる1.0L 3気筒ターボエンジンだが、最高出力110ps、最大トルク200Nmと実用充分なスペックを備える。さらにベルト駆動式オルターネータースターターを備えた48Vマイルドハイブリッドを備えたことで、優れた経済性と快適な走行を提供する。
一方、クワトロ4WDシステムを備える「40TFSI」は、2.0L直列4気筒ターボエンジンを搭載。最高出力190ps、最大トルク320Nmを発揮し、4WDシステムを活かした力強い走りを見せる。
高性能なS3も、2.0L直列4気筒ターボエンジンとなるが、よりハイチューンとなり、最高出力310ps、最大トルク400Nmを発揮。標準車と異なるクワトロ4WDシステムと専用スポーツサスペンションとの組み合わせが、スポーツドライビングの楽しさを提供してくれる。
■わかりやすいグレード構成
新型A3のグレードは、セダンとスポーツバックのいずれも、「ベース」「アドバンスド」「Sライン」の3タイプを用意。
このうちエントリーの「ベース」が設定されるのは「30TFSI」のみ。アドバンスは、17インチホイール、リアLEDコンビネーションランプ、オートエアコン、アンビエントライトなどの装備を追加した装備充実グレード、Sラインは、充実装備とスポーティデザインが特徴となる。
S3は、セダンとスポーツバックいずれの高性能モデル兼最上級モデルに位置しており、スポーツタイプの内外装に加え、バーチャルコクピットやナビゲーションシステム、複数の先進安全運転支援機能などが標準化される。
4WDの標準車「40TFSI」については2021年秋の導入からなるため、当面は「30TFSI」が販売の大半を占めることになる。VWゴルフも、新型からはエントリーを1.0Lターボとしているが、こちらはマイルドハイブリッド機能が新たな武器として備わり、差別化されている。
環境性能も意識した1.0LターボのA3がアウディらしい走りを楽しませてくれるのかが注目される。ただ先にも述べたが、コンパクトな上質モデルとして、日本で支持されるA3だけに、デザインや機能だけでなく、サイズアップも大きな関心事となりそうだ。
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