■EVモデルでもGクラスのオフロード性能は保持されるのか
近い将来登場するBEVのGクラスは、現行型Gクラス同様、開発の最終テストとして、オーストリア・グラーツ近くにあるシェークル山にある厳しいオフロードコースで実力が試される。この難攻不落のコースでのテストをクリアできなければ、Gを名乗ることは出来ない掟。つまりBEVのGクラスは、他のGクラスと同等、もしくはそれ以上の悪路走破性能を保持するものを目指しているのだろう。
BEV化されたGクラスのオフロード性能は、エンジン車と同等以上を目標としているのは確かで、如何なる悪路も物ともしないだろう。しかし、その一方で、緊急時の充電や、重量が路面に影響を及ぼすような悪路など、クロカンとしての求められる要求を全てクリアできるのかが懸念される。
これらの疑問に対して、メルセデス・ベンツが如何なる回答を用意してくるのか、続報を注視したい。何しろGクラスの電動化は、クロカンの将来像を示すものでもあるからだ。またダイムラーAGは、Gクラスの電動4WD技術が、他のメルセデスSUVにも影響を与えることを示唆している。
ただ単なる移動手段ではなく、厳しい環境に耐えるクロカンとして愛用しているユーザーには、今のうちにエンジン車のGクラスを新車で手に入れようと考える人も少なくないはずだ。
しかし、現状は、それも難しい。世界的な需要増でGクラスは供給不足に陥っているため、入手困難となっている。今の時点では、現在のGクラスが魅力的に映るのが正直のところ。ぜひ、その気持ちが揺らぐほどのBEVのGクラスを我々に提示して欲しいものだ。
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