これがレヴォーグの本命だった!! 本日2.4Lターボ追加で大進化確定!!

これがレヴォーグの本命だった!! 本日2.4Lターボ追加で大進化確定!!

 昨年登場し、日本カー・オブ・ザ・イヤー2020-2021の大賞を受賞したスバルのレヴォーグに11月25日、2.4ターボを積んだSTI  Sport Rグレードが追加設定されたと同時に1.8Lターボ車も年次改良を受けた。これまでの1.8Lターボ(177ps/30.6kgm)とは明らかにスペックが違う2.4Lターボ搭載車(275ps/38.2kgm)を待っていたユーザーも多いとみられるが、プロトタイプをサーキットで試乗した国沢光宏氏が4代目レガシィ、そして先代レヴォーグ2Lターボ車と比較してどうなのか、気になるところを全開インプレッションする!

文/国沢光宏写真/中島仁菜、ベストカー編集部

【画像ギャラリー】WRX S4より重量バランスがいい!? 2.4Lターボ搭載レヴォーグSTI Sport Rの走りを写真でチェック!!(13枚)画像ギャラリー

■新型の2.4ターボは4代目BP型レガシィ後継として大いに期待できそう!

 「やっぱりパワフルなエンジンでしょう!」と思っているスバルファンは多い。だからこそ2003年発売のBP型と呼ばれる、当時の「日本カー・オブ・ザ・イヤー」を取得した4代目レガシィの後継を待ち望んでいる人が少なくないのだった。

2003年にデビューした4代目BP型レガシィ。レガシィ初の3ナンバーサイズとなり、安全性能、走行性能が向上、さらに100kgの軽量化に成功。スバル車として初めてCOTYのイヤーカーを受賞した
2003年にデビューした4代目BP型レガシィ。レガシィ初の3ナンバーサイズとなり、安全性能、走行性能が向上、さらに100kgの軽量化に成功。スバル車として初めてCOTYのイヤーカーを受賞した

 こう書くと「先代レヴォーグの300ps直噴ターボ車じゃダメなのか?」と思う人もいるかもしれない。

 確かに先代レヴォーグの300psモデルは動力性能からすれば4代目レガシィGTの2Lターボ280psに迫る。けれど、クルマ全体の魅力度でBPユーザーの期待値に届いていない。何を隠そう、私も4代目レガシィに乗っており(初代から4代目まで全モデルを乗り継いだ)、5代目を見て失望。初代レヴォーグに期待したけれど、納得できなかったスバリストです。

 しかし! 新型レヴォーグのハンドル握ったら「これはBPの後継車として充分なポテンシャルを持ってますね!」。何よりシャシーが素晴らしい! 初代レヴォーグもビルシュタインのダンパーを使うモデルなどあったけれど、乗り味でBPのレベルに届いていなかった。新型レヴォーグSTI Sport用のザックス、こらもう素晴らしい!

ZF社製「可変減衰力電子制御ダンパー」を採用するレヴォーグ1.8STI Sport。この可変ダンパーの採用で乗り心地のよさとスポーツ性能を両立させた
ZF社製「可変減衰力電子制御ダンパー」を採用するレヴォーグ1.8STI Sport。この可変ダンパーの採用で乗り心地のよさとスポーツ性能を両立させた
2代目の現行型レヴォーグに搭載されるCB18型1.8L水平対向4気筒DOHCターボエンジン。最大出力177ps/5200~5600rpm、最大トルク30.6kgm/1600~3600rpm、WLTCモード燃費13.6㎞/L
2代目の現行型レヴォーグに搭載されるCB18型1.8L水平対向4気筒DOHCターボエンジン。最大出力177ps/5200~5600rpm、最大トルク30.6kgm/1600~3600rpm、WLTCモード燃費13.6㎞/L

 BPまでのビルシュタインを余裕で凌ぐ。さらに凝った2ピニオンのステアリングシステムは欧州車なみのステアリングフィールを実現。電動サーボのブレーキなどもカッチリした踏み応え。ボディの剛性感だって大幅に向上した。4代目レガシィに存在しなかったアイサイトも最新世代になっており、多くの事故を未然に防いでくれることだろう。

 素敵な新型レヴォーグながら、ひとつだけ「う~ん!」が。文頭に書いたハイパワーエンジンであります。好意的に評価すると、177ps/300Nmの1.8L直噴ターボ、初代レガシィに搭載されていたEJ20ターボの200ps/260Nmといい勝負。充分パワフルだということになるけれど、300psを知っちゃうと後戻りできない!

■2.4Lターボ プロトタイプをサーキットで初試乗!!

 さてさて新型レヴォーグのハイパワーターボエンジン搭載車の登場です! 新型WRX S4用と同じ2.4Lの直噴ターボで275ps/375Nmとなる。スペックだけ見たら先代レヴォーグの300ps/400Nmよりダウンしてます。ただ、スバルによれば「サーキット走行すれば、新型WRX S4と同じく先代と同等以上のタイムを出せます!」という。

11月25日デビューのSTI SportRグレードに搭載されるFA24型2.4L水平対向4気筒DOHCターボエンジン。最高出力275ps/5600rpm、最大トルク38.2kgm/2000~4800rpm、WLTCモード燃費11.0km/L
11月25日デビューのSTI SportRグレードに搭載されるFA24型2.4L水平対向4気筒DOHCターボエンジン。最高出力275ps/5600rpm、最大トルク38.2kgm/2000~4800rpm、WLTCモード燃費11.0km/L

 長い前置きになった。試乗といきましょう! プッシュボタンでエンジン始動。1.8Lターボよりアイドリング回転数からエンジンの存在感が大きい。Dレンジをセレクトしてアクセル踏むと、もはや圧倒的にパワフル! なんせトルクは1.8Lから20%以上増えている。ボディが軽くなったようなイメージだ。

 私のサーキット走行時の「掟」により、1ラップはアクセル全開しない。2.4Lのレヴォーグ、半分くらいのアクセル開度で1.8Lターボより速い感じ。コーナーのクリッピングポイントからアクセルを踏むとハーフストロットルですらレスポンスいい。1500rpmくらいからのドライバビリティが圧倒的に違います。「いいね!」したくなる。

■WRX S4と同じエンジンに電制ダンパーでサーキットの全開走行まで対応

 それじゃ、とばかりアクセル全開すると、もう今までの1.8Lレヴォーグとぜんぜん違うクルマになってしまった! 紛うかたなきスポーツモデルです! 考えてみたら純スポーツモデルとして開発されたWRX S4と同じエンジン&同じシャシーを使っており、ハンデは30kgの重量増だけ。前後輪の重量バランスからすれば、むしろレヴォーグ有利か?

サーキットを走行するレヴォーグ2.4 STI Sport Rプロトタイプ。ドライブした国沢氏は電制サスと2.4Lターボの完成度にご満悦!
サーキットを走行するレヴォーグ2.4 STI Sport Rプロトタイプ。ドライブした国沢氏は電制サスと2.4Lターボの完成度にご満悦!

 ハンドリングも素晴らしい! 試乗車がSTI Sportだったこともあり、ザックスのダンパーがいい仕事してくれている。このダンパーの面白さは乗り心地重視の「コンフォート」モードにしておいても、コーナーを攻めると減衰力を自動調整してくれること。大きい入力を検知するや、瞬時に減衰力を上げるワケ。サーキットの全開走行まで対応しちゃう。

■まさにBP型レガシィの直系を感じさせる2.4Lターボ レヴォーグ

 今回、あえて横滑り防止装置を全カットして走ったが、テール流れた時のコントロール性のよさを含め、WRCで勝ちまくっていた時代に開発された4代目レガシィに似ている。どんな姿勢になってもハンドル修正とアクセルコントロールで立ち直る! この点だけ持ってしても、BP型レガシィの直系だと身体で感じます。すっかり楽しんでしまった。

レヴォーグに新しく追加設定される2.4ターボを積んだSTI Sport R。ディメンションは変わらず車重が1630kg、WLTCモード燃費11.0km/Lとなり、トランスミッションに新型WRXと同じく「スバル パフォーマンストランスミッション」を採用する
レヴォーグに新しく追加設定される2.4ターボを積んだSTI Sport R。ディメンションは変わらず車重が1630kg、WLTCモード燃費11.0km/Lとなり、トランスミッションに新型WRXと同じく「スバル パフォーマンストランスミッション」を採用する

 先代レヴォーグとドッチが速いかと言えば、おそらく純粋にエンジン性能だけを見たら先代のほうに軍配が上がると思う。けれど車体の完成度やキャパシティ、ブレーキ性能など総合評価すると新型が勝る! 乗り心地の上質感などは明らかに違うほど。BP型レガシィユーザーや先代レヴォーグのユーザーはぜひ試乗してみたらいいと思います。

※2.4ターボを搭載したレヴォーグ「STI Sport R」の価格は438万9000円、「STI Sport R EX」が477万4000円。

レヴォーグ2.4L諸元表
レヴォーグ2.4L諸元表
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