■BEVになったことでより明確になった “レクサスらしさ”
一方、レクサスの最も大事な静粛性/乗り心地はどうだったのか?
BEVだから静か、ではなく、インバーター音や風切り音、タイヤノイズなども見事に抑えられ、「初代LSの再来」と言っていいレベル。
乗り心地も下半身は強靭、上半身はしなやかな車体とFRD II、さらに電動パワートレーンによる姿勢制御も相まって、バネ下はよく動くのにバネ上はフラット。
路面の凹凸を超える際のアタリの優しさや振動収束のよさはレクサストップレベルと言っていい。
そろそろ結論にいこう。RZの個性は、巷のEVに多い「凄い加速」ではなく、モーターの緻密な制御を活かした「駆動力コントロール」による意のままの走りだ。
つまり、BEVになったことで “レクサスらしさ”はより明確になった、と言えるかもしれない。
■日本で買えるRZの世界のライバルたちといえば!?
ボディサイズや出力、航続距離などで比べるとライバルはいくつか存在するが、筆者はボルボ初の専用BEV「C40」とメルセデスEQの末っ子「EQA」が最も近いライバルだと考える。
ひとつはどちらも見た目の部分は内燃機関モデルとの共通性をシッカリ持ちながらも独自の世界観を備えたキャラクターを持っていること。
もうひとつは走りで、ブランド共通の味を備えながらも、BEVだからこそ可能な「プラスα」をシッカリと用意している点だ。
ちなみにレクサスRZのプラスαはDIRECT4による「曲がりの驚き」、C40のプラスαは「穏やかさと俊足」が共存する408ps/660Nmのパワートレーンだ。
その一方でEQAには総合力は高いものの、「これぞ!」と言った訴求力が乏しいのは残念。
航続距離はどれも400km少しと横並びだが、これを多いと見るかどうかは人それぞれだ。
筆者は1台ですべてを賄うなら使い方を含めてコツや工夫が必要、2台所有なら充分以上といった評価である。
■レクサスRZ(プロトタイプ) 主要諸元
・全長:4805mm
・全幅:1895mm
・全高:1635mm
・ホイールベース:2850mm
・タイヤサイズ:18/20インチ
・航続可能距離:約450km
・電池容量:71.4kWh
・出力:フロント/150kW リア/80kW
■最新の「Lexus Safety System+」を採用
・プロアクティブドライブアシストの新機能として交差点 右左折時の減速支援などを行う。
・脇見などを瞬時に警告 するプリクラッシュセーフティ。
・レーンディパーチャー アラートは眠気を検知した際に警報を作動
etc…
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