2022年9月2日、ついに正式発表、発売開始となったホンダ 新型シビックタイプR。開発担当の柿沼氏曰く「内燃機関タイプRの集大成」という、徹底的に磨き上げられたその中身に迫る!
※本稿は2022年9月のものです
文/ベストカー編集部、写真/HONDA、ベストカー編集部 ほか、撮影/平野 学
初出:『ベストカー』2022年10月10日号
■標準シビックから片側45mmもワイドに だがそれを感じさせない滑らかなスタイル
スリークなスタイルからか、あまり大きさを感じさせないけれど、全幅は1890mmあり、ベースとなった標準シビックに対し片側45mmもワイドになっている。
全長はプラス45mmの4595mm、全高は10mm低い1405mmというボディサイズ。
先代のようなゴツゴツしたマッスル感ではなく、ギュッと引き締まった筋肉美のようなプロポーションだな、というのが新型シビックタイプRの第一印象だ。
■徹底的な空力性能の追求 「史上最強のシビックタイプR」に
エクステリアは徹底的に空力性能を追求。
ハイスピード走行時のドラッグを低減するとともに、エンジンルームのクーリング効果を高め、また、フェンダー内部への風の流れをコントロールすることでリフトを低減し、例えばサーキットでの超高速コーナリング時の安定性を格段に高めている。
エンジンフードのエアアウトレットは、フロントバンパー&グリルから導風したクーリングエアを効果的に排出することで、冷却性を高めるとともに空気抵抗を低減する効果を発揮。
開発を担当した柿沼秀樹氏が「ピュアエンジンタイプRの集大成」というように、新型シビックタイプRは、先代モデルをベースとしながらも、エンジン、車体、サスペンションなどの細部を徹底的に磨き上げ、ネガティブをつぶしていくことで史上最強のシビックタイプRに仕上げていった。
■エンジンは先代と同じK20C型 ただしターボチャージャーを一新
エンジンは直列4気筒2LのK20C型で前型と同じだが、ターボチャージャーを一新。
コンプレッサー翼の枚数を減らしてイナーシャを低減し、さらに小型化。タービン側ではスクロールを小型化して軽量化。
ベアリングのフリクションを低減するなどにより、ターボの回転数を高め出力と応答性の向上を実現している。
また吸排気系では吸気管の径を拡大するとともにインタークーラーの圧力損失を低減。
排気管ではセンターパイプの径を拡大して排気流量を13%アップするなど、細かい部分をブラッシュアップ。
これらによって最高出力330ps、最大トルク42.8kgmを手に入れているのだが、この数値以上に実際にドライブした時のレスポンスやピックアップのシャープさが格段にアップしているというから、試乗が楽しみだ。
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