先日閉幕した東京モーターショー、白いボディに赤いストライプのラインが入った50周年アニバーサリーモデルのフェアレディZが日産ブースにあった。
いくどかのマイナーチェンジはなされているものの、Z34型のフェアレディZが登場したのは、今から10年も前のことである。
スポーツカーファンとしては、Z34はありがたい存在ではあるが、日本での販売台数は、2019年9月は66台と、ほとんど売れていない。なぜ日産はZ34型フェアレディZを未だ売り続けるのだろうか?
東京モーターショー会場で、日産関係者に聞いてみた。
文:吉川賢一、写真:日産
なぜZ34型を売り続けるのか?
筆者「こちらは、フェアレディZの限定モデルですね。レーシングストライプのカラーはやはり目立ちますね」
担当「そうですね、このデザインは1970頃の北米レースで勝利したBREダットサンチームのカラーをモチーフにしています。そのあたりの時代が好きなお客様が多いのです」
筆者「ただ、やはりお金を持っているそれなりの年齢の方でないと買えませんよね」
担当「フェアレディZはそこそこ売れているんですよ」
筆者「いまだ売れているのですか? 」
担当「はい。北米がメインですが、年間2000~3000 台くらいは売れ続けています」
筆者「(50周年アニバーサリー車を指して)このカラーリングでも出しているのですか? 」
担当「はい。出しています」
筆者「クラシカルなレーシングデザインは好まれそうですね」
担当「このモデルはやや高い仕様ですからね。でもアメリカの例ですが、一番下のグレードで2万9000ドルくらいなので、割と安く買えます」
筆者「おお! “3万ドル以下で誰でも買えるスポーツモデル”を今でも実現し続けているのですね、それは凄い! 」
(編注:2019年11月現在のレートで3万ドル=約330万円)
担当「アメリカの方は、全部ローンにして、月々200ドル程度で購入される方が多いので、若い方でも買う方が多くいます。
デザインが古くなったとか、色々とご意見はいただきますが、我々としては、色あせているとか、時代遅れとは思っていません。
一度乗っていただければ、お分かりいただけると思います。このクルマは第一戦で活躍できるスポーツカーだという自信があります」
コメント
コメントの使い方