【トヨタ Concept-愛i】 人口知能搭載。トヨタが考える未来のクルマの全容

【トヨタ Concept-愛i】 人口知能搭載。トヨタが考える未来のクルマの全容

 人工知能技術を搭載したクルマ、その名も「TOYOTA Concept-愛i」が1月5日からアメリカで開催されているCESで発表された。人工知能搭載車とは如何にも未来的だが、いったいどういったクルマなのだろうか。

 文:WEBベストカー編集部
写真:TOYOTA、TMG


発表の舞台は世界最先端の家電見本市「CES」

初公開されたConcept-愛i(2017 CES=米ラスベガス、画像出典:TOYOTA)
初公開されたConcept-愛i(2017 CES=米ラスベガス、画像出典:TOYOTA)

 今回、「TOYOTA Concept-愛i」が発表されたのは、アメリカ・ラスベガスで毎年開催されているCESだ。

 CESは、コンシューマー・エレクトロニクス・ショーの略。その名のとおり世界的な家電見本市で、ソニーやパナソニックなども参加し、過去にはDVDやハードディスクレコーダーなども出展された世界最先端のテクノロジーが集まるショーなのだ。

 2016年のCESで、トヨタは人工知能の研究・開発を行う新会社の設立を発表し、燃料電池車のコンセプトカー、FCV PLUSなども出展している。

 こうした経緯もあって、“人工知能を搭載したクルマ”の発表の場に、近未来の技術が集うCESが選ばれたのだ。

【動画】TOYOTA Concept-愛iムービー

Concept-愛iを紐解く3つのポイント

 Concept-愛iの大きな特徴は、下の3つ。

  • 1. 最新の人工知能技術を応用し、ドライバーの表情や動作などをデータ化。ドライバーの嗜好を推定する
  • 2. 自動運転技術と1の技術を組み合わせ、ドライバーを安全・安心に導く
  • 3. デザインは5代目セリカなどを手がけたCALTYがデザインを担当

 目玉はやはり人工知能技術をクルマに生かしている点だ。人工知能技術の応用で、クルマがドライバーの感情を認識できるようになり、またドライバーの嗜好性=好みをデータとして蓄積することも可能になる。

 こうして蓄積したデータに、ドライバーがSNS上で発信したことや会話の履歴までも組み合わせることで、クルマがドライバーの好みを推定できるようになる。この「人を理解する」技術が1本目の柱だ。

 2つめの柱は、安全性を高めるコンセプト。例えば、ドライバーに何らかのトラブルが発生し、クルマが道路外に出てしまいそうな状況になると、クルマがそれを検知し、自動運転モードへ切り替えを行う。

 そして、ドライバーのストレスを把握し、運転に不安を感じたドライバーには自動運転モードへの切り替えを提案する。

 さらに、ドライバーの感情や疲労度などに応じて、車内の光の色味や香り、BGMなども変化させ、安全運転に導くなど、1本目の柱「人を理解する」技術を、自動運転技術と組み合わせることで、安全性を高めるというコンセプトだ。

インパネは極めて未来的な作り。青色の光は、ドライバーを「覚醒状態」に導く効果があるという。これもドライバーの状況を判断し、安全運転に繋げるしくみのひとつだ
インパネは極めて未来的な作り。青色の光は、ドライバーを「覚醒状態」に導く効果があるという。これもドライバーの状況を判断し、安全運転に繋げるしくみのひとつだ
シートは4座で、後席はセパレートタイプ。ストレッチシートを採用し、その触覚によって、交感神経を刺激し、安全運転に誘導する
シートは4座で、後席はセパレートタイプ。ストレッチシートを採用し、その触覚によって、交感神経を刺激し、安全運転に誘導する

次ページは : デザインはWRCで活躍したセリカも手がけたCALTYが担当

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