【路面凍結! メンテ術!! タイヤ選び!!!】 毎年トラブル続発! ナメてかかるな雪道ドライブ!!

 トップの写真は2018年2月の都心での大雪の様子。サマータイヤのクルマが動けなくなった。

 昨年(2019年)は10月ぐらいまで暑い暑いと言っていた気もがするが、今やすっかり冬。今年は降雪量が少ない、スキー場が閉鎖…北海道ではイベントが続々中止など、寂しい話題もちらほら聞こえてくるが、一度ドカ雪が来れば都市部などが毎度大混乱に陥るのはさすがに覚えたはず。備えは大丈夫ですか?

 アイスバーン・路面凍結、都市部の積雪、大事になりかねないウォッシャー液の扱い、オールシーズンタイヤは実際使えるのか…など、冬の運転の注意ポイントをまとめた。

※本稿は2019年12月のものです
文:ベストカー編集部/写真:Adobestock、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年1月10日号


■都市部の降雪、2日目、3日目こそ隠れたアイスバーンに注意!!!

 毎シーズン、1回か2回は都心や名古屋都市部で大雪が降る。最近ではその怖さが身にしみたのか、無謀なドライバーはずいぶんと減ったけれど、サマータイヤのまま走り出してちょっとした坂を上れなくなって大渋滞を引き起こしたり、スリップ事故を起こすクルマが多数発生する。

 都心の大雪の場合、たいてい翌日には幹線道路の雪は融けてサマータイヤでも走れるようになるのだが、ビル陰などで日中ほとんど陽の当たらない路面など、2日経っても3日経っても雪が融けないばかりか、ちょっと融けた雪が夜間の冷え込みで凍ることを繰り返し、見事なアイスバーンに磨き上げられる。

 実際、2018年2月にあった都心の大雪では、練馬区あたりの幹線を一本はずれた区道では一週間近くアイスバーンが融けきらず、スタッドレスタイヤを履いていても怖かったし、歩行者や自転車が転倒したりする場面にも遭遇した。このアイスバーン、表面が透明なため凍結していることがわかりにくいのだ。

東京23区内。大雪から4日目の朝だが、ビル陰になる路面はツルツルのアイスバーンに磨き上げられていた。スタッドレスタイヤでも慎重な運転が求められる路面である

■外気温が3℃になったら路面凍結の可能性大!

 特に橋の上などは吹きさらしで道路下からも冷やされるため、凍結の危険性が高い。同様の理由でオーバーパス部分なども凍結しやすいので注意が必要。

 関東地方など、冬場の降水量が少ないエリアだと路面凍結への意識が希薄になりがちだが、夜露が明け方凍結するなどして滑りやすくなっていることもある。

 外気温計をこまめにチェックして、プラス3℃を下回るようなら「警戒モード」に移行すべし!

例え雪が降っていなくとも外気温が3℃を下回ったら路面凍結の可能性が高くなる。路面の様子を調べるなら、安全な場所でクルマを止めて路面の状況を確認したい。荒れた雪道やコンディションの悪い道を走らせたら日本人で最速かもしれないトップラリースト新井敏弘氏にも、雪道のノウハウをいろいろと伺いました!

■ウィンドウウォッシャー液の濃度を高めておくべし!

 水は0℃を下回れば氷になる。普段ズボラでウォッシャー液なんて水道水入れておけば充分!! なんて人は要注意。

 凍結して肝心な時に使えないばかりか、場合によってはポンプや配管を破損することもある。冬場はケチらず凍結防止のウォッシャー液を入れておこう。

ウォッシャー液は凍結防止効果のあるものを濃い目で使用するべし

■凍結した窓ガラスにウォッシャー液をかけてはいけない!

 冷え込んだ早朝、愛車の窓がうっすらと霜が降りたように真っ白になっている。エンジンをかけてウォッシャーで流し取ろうとしたらアララ大変。

 冷え切ったウォッシャー液で窓の霜が溶けるはずもなく、ますます前方視界は真っ白だ。

 ただし、だからといって熱いお湯は厳禁! 温度変化でガラスが割れる危険がある。

■走りだしたあともウォッシャー液使用は厳禁!

 窓の霜も溶けてさあ発進!! 慣れない雪道で、しかもシャーベッド状のグチャグチャ雪。

 前走車の跳ね上げる泥まじりの雪で窓が汚れるんだけど、ここで不用意にウォッシャー液を噴射すると、走り出して外気温を受け冷え切っている窓でウォッシャー液が凍結。前方視界が奪われる。

■雪道走るならスコップと牽引ロープは必須アイテム。厚手の防水手袋も忘れずに用意!

 ウィンタースポーツなどで降雪エリアにドライブするなら、最低限、先端の平らな雪用スコップと牽引ロープはトランクに入れておきたい。あっ、もちろん冬用タイヤの装着は大前提ですゾ。

 それでも間違いなく一度はスタックする。

 そんな時、まずはスコップで雪を掻き出して脱出にトライするんだけど、ま、経験上、たいてい出られません。

 ものの本ではいろんな脱出技法が解説されていて、小刻みに前進とバックを繰り返して反動をつけてみたり、同乗者がいる場合は駆動輪に近い場所に人を乗せて接地荷重をかけてみたりするんだけど、ほぼ確実にタイヤはさらに深く埋まっていく。

 そんな時は途方に暮れて助けを待つわけだが、せめてものマナーとして、自ら牽引ロープをセットして力強い“四駆”の登場を待ちたい。

スタックして救出を待つ場合、自ら牽引ロープをセットして待つのがスマート

■タイヤチェーン装着は雪の降る前に練習しておくべし!

 スタッドレスタイヤの性能は高くなったけれど、深い新雪では昔ながらのタイヤチェーンが圧倒的に強力。なので、チェーンを備えておくことをオススメするのだが、こいつの装着がまた大変。

 チェーン装着が必要となる場面ってのは雪が降っていて外気は氷点下、周囲は積雪でクルマの足回りはビシャビシャに濡れていて泥汚れも付いている……みたいな状況。当然手はかじかむし服は濡れるし泥だらけになる。いきなりチェーン装着にトライしても100%失敗する。

 だから事前練習が絶対に必要。雪のない広い場所で鼻歌交じりにラクショーでチェーン装着ができるようになっても、いざ本番となると上手くいかないほど過酷なのよ。

雪がフロントグリルの開口部に詰まり、外気温はマイナスでもオーバーヒートに繫がることもある。時々フロントをチェックし、こまめに雪落としをしよう

■オールシーズンタイヤは実際使えるのか!?

 グッドイヤーの「ベクター4シーズンズ」が日本国内でのオールシーズンタイヤの先駆け的存在だが、ここにきて国内メーカーではダンロップが「オールシーズン・マックスAS1」、トーヨータイヤは「セルシアス」といったオールシーズンタイヤを投入。さらに横浜ゴムも東京モーターショーのプレスデーで「ブルーアース4S AW21」を2020年1月より市販開始することを発表。オールシーズンタイヤへの関心が高まっている。

 さて、実際オールシーズンタイヤは雪道でどの程度使えるのか!? スタッドレスタイヤとの違いはどこにあるのか!?

 横浜ゴムやダンロップ、トーヨータイヤもオールシーズンタイヤの新商品を投入し、選択肢は大幅に増えた ※画像はイメージです

「ベクター4シーズンズ」やミシュランの「クロスクライメート」、ファルケンの「ユーロウィンターHS449」などを使った実感からいうと、圧雪路では一般的なスタッドレスタイヤと遜色ない性能を発揮するも、凍結路面になるとスタッドレスタイヤに圧倒的な性能差を感じる、ということになる。実際タイヤメーカーでも凍結路での使用は推奨していない。

 路面コンディションはコロコロと変わる。中越地方の日中ならばオールシーズンタイヤでまったく問題ないけれど、夜間冷え込んだらアイスバーンはそこかしこに発生する。群馬県北部、水上あたりは標高が高く気温が低い。山影の路面などは日中でもアイスバーンのことが多い。

 ある程度降雪エリアでのドライブを前提としているのなら、やはり冬期はスタッドレスタイヤを装着するのがベターだ。

 一方非積雪路を中心に比較的長距離走行をするのならやはりサマータイヤのほうが乗り心地や騒音面でのメリットが大きい。

 だったらどんな人にオールシーズンタイヤはオススメなのか!? というと、都市圏で比較的年間走行距離が少ないけれど、一方で万が一の降雪時こそクルマを使う必要がある、という人だ。サマーとスタッドレスを履き替える手間や、外したタイヤの保管場所などの負担はなくなる。

 高速走行の機会が少なければオールシーズンタイヤ全般で比較的感じるパターンノイズもさほど気にはならないし、スタッドレスタイヤ最大のデメリットであるドライ路での腰砕け感のある操安性もオールシーズンタイヤならサマータイヤと変わらないのだ。

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