2026年11月3日、ステランティスジャパンが、本場アメリカの豪快な仕様、ジープファン待望の「ラングラー モアブ392」をほぼそのまま日本に持ち込むという。さてどんなモデルなのか解説していきたい。
文&写真:ベストカーWeb編集部、ステランティスジャパン
最高出力470馬力の6.4L V8 HEMIエンジンを搭載! 392の意味とは?
ジープファンにとって、これほど嬉しいニュースはないのではないか! 2026年11月3日、富士スピードウェイで開催されたステランティスジャパンの8ブランド合同イベント「STELLANTIS ALL BRANDS DAY – JAPAN 2026 -」で、ジープの超ド級モデル「ラングラー モアブ392」の日本導入が発表された。
ラングラーといえば、悪路走破性を追求した本格クロスカントリー4WDの代名詞。そのラングラーに、アメリカンマッスルカーも顔負けの大排気量V8エンジンを搭載したモデルが、ついに正規輸入されることになったのだ。
最大の注目は、なんといってもボンネットの下に収まる6.4L V型8気筒自然吸気のSRT HEMIエンジンである。
ちなみに、車名に付けられた「392」とは、排気量をアメリカで一般的に使われる立方インチ(キュービックインチ)で表した数字のこと。つまり392キュービックインチが約6.4Lに相当するわけだ。
ステランティスジャパンの担当者は、この392という数字の意味について説明するとともに、6.4L V8自然吸気エンジンを搭載することが、このモデルの大きな特徴であると強調していた。
米国仕様の最高出力は470hp、最大トルクは637Nm。最高出力だけでも圧倒的だが、大排気量自然吸気エンジンならではの力強いトルクも魅力となる。組み合わされるトランスミッションは8速ATで、駆動方式はフルタイム4WDだ。
ちなみに米国仕様の0-60マイル(約96.6km/h)加速は、わずか4.5秒。約2.4トンの重量級クロカン4WDでありながら、スポーツカー並みの加速性能を持っているのだから恐れ入る。
しかも、過給器によってパワーを絞り出すのではなく、6.4Lという大排気量から自然に生み出されるパワーなのがいい。
米国仕様では2モード式のデュアルエキゾーストシステムも採用され、走行シーンに応じて排気音の特性を切り替えられる。V8エンジン特有の鼓動感やサウンドを楽しめるという点でも、クルマ好きの心をくすぐる。
近年は電動化やダウンサイジングターボが主流となっているだけに、こうした大排気量V8自然吸気エンジンを搭載するラングラーが日本で正規販売されることの意味は大きい。
燃費や効率だけでは語れない、アメリカン4WDならではの魅力が詰まっているのだ。
35インチタイヤに3.5インチリフトアップ! 豪快なアメリカ仕様をそのまま日本に!
ラングラー モアブ392の魅力は、6.4L V8エンジンだけではない。オフロード走破性を高める装備も、まさに本場アメリカのカスタマイズモデルそのものだ。
まず驚かされるのが、標準装着される35インチのオールテレーンタイヤ。サイズはLT315/70R17で、17インチのビードロック対応ホイールが組み合わされる。
さらに標準で3.5インチのリフトアップが施され、通常のラングラーとはひと味違う迫力満点のスタイリングとなっている。ボディには大径タイヤに対応したハイフェンダーを採用し、前後には頑丈なスチールバンパーを装着する。
これらは日本のジープオーナーの間でも人気の高いカスタマイズアイテムであり、通常ならアフターパーツを購入して装着するような装備だ。ところがモアブ392では、こうした装備が最初から組み込まれている。
発表会で担当者も、35インチタイヤやスチールバンパー、ハイフェンダーについて触れ、日本のジープユーザーにも人気の高いカスタマイズアイテムが工場出荷時の状態で装着され、日本で販売できることは画期的だと説明していた。
つまり、アメリカのジープファンが憧れるようなワイルドな仕様を、メーカー純正の完成車として手に入れられるわけだ。
メカニズムも本格派である。米国仕様には、2.72対1の副変速比を持つSelec-Tracフルタイム4WDシステムを採用。最終減速比は4.56で、大径タイヤを履きながらも強力な駆動力を確保している。
サスペンションは前後ともコイルスプリングを組み合わせたリジッドアクスル式。悪路でのタイヤの接地性を重視したラングラー伝統の構成だ。
さらに米国仕様では、エンジンへの水の侵入を防ぐ機能を備えたエアインテーク付きボンネットなども採用される。
外観では「MOAB」の専用デカールや「392」のエンブレムなどが、特別なラングラーであることを主張する。室内にはブラックのナッパレザーシートや専用デザインのシフトノブなども採用され、ワイルドさと上質感を両立させている。
モアブ392は、ジープが創業85周年を記念して展開する特別仕様車シリーズ「Twelve 4 Twelve」の第1弾として、2025年11月に米国で発表されたモデルでもある。
ちなみに「MOAB(モアブ)」とは、アメリカ・ユタ州にあるオフロードの聖地として知られる町の名前。世界中のジープファンが集まる「イースター・ジープ・サファリ」の開催地としても有名だ。
その名前を冠するだけに、オンロードでの強烈な加速性能と本格的なオフロード走破性を兼ね備えた、特別なラングラーに仕上げられている。
なお、米国仕様の主要スペックは以下のとおり。全長×全幅×全高は4900×1980×1925mm、ホイールベースは3010mm、車両重量は2390kg。
エンジンは6.4L V型8気筒自然吸気HEMIで、最高出力470hp、最大トルク637Nm。8速ATとフルタイム4WDを組み合わせ、タイヤサイズはLT315/70R17。使用燃料は無鉛プレミアムガソリンとなる。
ただし、これらはあくまで米国仕様の数値であり、日本仕様の正式な諸元は今後発表される予定だ。





コメント
コメントの使い方