スバルジャスティ(初代)
販売期間:1984~1994年
レオーネの下のポジションを受け持つジャスティが発売されたのは、1984年2月のことだ。FF方式に生まれ変わった軽自動車のレックスと似たルックスのマルチパーバス2ボックスで、3ドアと5ドアのハッチバックが用意された。
エンジンはドミンゴ4WDに積まれていた997ccのEF10型直列3気筒OHCだ。ハイライトは、FF車だけでなくリッターカー初のパートタイム4WDがあり、5速のシフトレバーに設けられたプッシュスイッチで2WDと4WDを切り替える。
3気筒エンジンは63ps/8.5kgmのスペックだからパンチは望めない。が、サンルーフ付きのRSは4WDであるのに車重は700kgと軽量だ。だから小気味よい加速を披露した。
サスペンションは4輪ともストラットの独立懸架をおごっている。アンダーステアは出るが、コントロールしやすく、ワインディングロードでも軽快な走りを楽しませてくれる。もう少しパワーがあれば、さらに楽しかったはずだ。
1985年、4WDシリーズに1.2Lモデルを設定し、1987年2月には1Lモデルに量産車として世界で初となる電子制御無段変速機のECVTを加えている。
後期モデルでは1.2LエンジンにもECVT搭載車が登場した。日本では今ひとつの販売にとどまったが、海外では走りがよく、燃費もいいので好評を博していた。
ダイハツストーリアX4(初代)
販売期間:1998~2004年
大きくなったシャレードに代わるリッターカーとして1998年2月に送り出されたのがストーリアだ。軽自動車よりひと回り大きいサイズの5ドアハッチバックで、愛らしいフロントマスクや新しい衝突安全基準を満たしたTAFボディも話題になった。
絶えていた直列3気筒の1Lエンジンを復活させたが、シャレードと違い989ccのDOHC4バルブだ。電子制御燃料噴射装置のEFIを装着し、滑らかな加速と優れた燃費、クリーンな排ガスを実現している。
FF車とフルタイム4WDがあり、4WDのサスペンションはストラットと3リンク・リジッドの組み合わせだ。
ストーリアのハイライトは、2カ月遅れで投入されたモータースポーツ参加のための4WDベース車両、X4(クロスフォー)である。
パワーユニットは直列4気筒DOHC4バルブで、ターボ係数をかけても1Lクラスに収まるように排気量を713ccとした。
これにインタークーラー付きターボを装着し、ブースト圧を1.2kgf/cm3オーバーまで高め、120ps/13.0kgmを絞り出している。
全日本ラリー選手権のAクラスでは敵なしの快進撃を続け、過給係数が変わって1.4Lクラスに組み込まれた後も圧倒的な速さを見せつけている。
後継のブーンX4ともどもモータースポーツ史に残る傑作マシンだ。
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