■実際の120km/h区間はどうなる?
最高速度120km/hに追加される4区間については、報道されていた通りだが、これら4区間は、「基準に該当する路線という位置づけであって、規制速度の引き上げが確定しているわけではありません」との回答だった。
額面通りに受け取れば、県警や公安委員会によって、区間が変更される可能性はある、ということになる。
私は120km/h区間の追加について、「交通量の多い大都市近郊区間は除外されるのではないか」と予想していたが、つまりそういった可能性はまだ残されていると言える。
追加区間から大都市近郊区間を除外すると、120km/h区間は以下のようになる。
〇東北自動車道/加須ICから佐野スマートIC
〇常磐自動車道/谷田部ICから水戸IC
〇東関東自動車道/なし
〇新東名自動車道路/御殿場JCTから浜松いなさJCT
東北道、常磐道は区間が大幅に短くなり、東関東道はゼロになってしまう。
120km/h規制の除外区間を、「2015年道路交通センサスの24時間交通量で8万台以下」とした場合は、東北道は久喜白岡JCT以北、常磐道は谷和原IC以北。東関東道の千葉北ICー成田IC間は全線復活となる。
交通量による制限が入るかどうかは、各県警や公安委員会の判断なのでなんとも言えないが、そうなる可能性はあると見ていいだろう。実際のところ、交通量が8万台を超えている区間では、夜間を除いて120km/hでの巡行はまず不可能だ。
では、新東名はどうなのかというと、2015年の道路交通センサスでは、全線が5万台/日以下となっていて、交通容量に余裕がある。
今年度中には、御殿場JCT-浜松いなさJCT間の全線6車線化工事が完了し、最高速度120km/hの日本のアウトバーン(ちょっと大げさだが)が完成することになる。
■なぜ関越道は120km/h区間から除外?
残された疑問は、今回の追加路線から、なぜ関越道が除外されたのかという点だ。
関越道はもともと「東京川越道路」という名称で建設が始まった自動車専用道路だが、川越より北は高速道路に格上げされた上で建設されており、川越IC―前橋IC間は設計速度120km/hの片側3車線。条件は満たしているはずなのだが……。
東松山IC以北は交通量もかなり減り、120km/h区間から除外する理由は見当たらない。いずれ追加されることを望みたい。
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