画像を提出して不利になるケースはどうする?
さて。同じような事故パターンであっても、自分のクルマの速度が制限を大きく超えているとしたらどうなるか? 流れに乗っているなら問題ないけれど、30km/hくらいオーバーしてたら厳しい。
そんな画像を出したって「あんたスピード出しすぎでしょう!」となり、本来なら20%の過失ですむのに、それ以上の責任を問われることになる可能性が出てくる。
だったらドラレコの画像なんかないほうがいい。
ここで文頭に戻る。ドラレコの画像が自分のモノなら提出しなければ今までと同じ20%の過失ですむ。公的なモノなら提出の義務があります。
結論から書くと、現時点では100%自分のモノだ。提出したくなければ出さなくてもよい。
ただ「出したくない」と言うと悪いことをしているように勘ぐられてしまうため逆効果。
交通事故を扱う弁護士に聞いてみたところ、「映っていなかった」とするのがもっともも無難かつスマートな対応だという。実際、ドラレコのトラブルは多い。
ちゃんと映っているのかを早急に要確認のこと
皆さん、自分のクルマのドラレコ画像、キチンと録画されているかチェックしているだろうか? 少なからぬ人がドラレコを付けただけで満足しているように思う。
取り付けた時こそ映っていたけれど、SDカードなどに何度も上書きしているうち、記録できなくなってしまうことだってある。事故時のログが上書きされてしまうこともあるだろう。
できれば早速調べてみてほしい。SDカード、入っているだろうか? キチンと相手車両のナンバーなど映っているだろうか? 急ブレーキを掛け、減速Gを出した時の記録が残っているだろうか?
映っていなければ無実を証明することだってできなくなります。SDカードは消耗品だと割り切り、2年に1度くらい交換したらいい。
将来的には提出が義務付けられる可能性もある
閑話休題。事故に遭遇したら、とにかく相手が悪いかどうかしっかり考えたい。もし自分に責任ないようならドラレコの動画を提出し、自分に過失のないことを証明すること。これこそドラレコ本来の目的である。
逆に不利となりそうなら、弁護士の教え通り録画できていなかったなどという理由で提出を断り、後で入念にチェックすればいい。
とはいえ任意提出が普通になったら本当の事故原因など解らなくなってしまう。本来なら航空機のように強制的に提供させるべきだと思う。
昨今のAI技術で解析すると、避けられた事故か、それとも避けられなかった事故なのかまで推察できる。遠からず事故を起こしたらお互いの車両のドラレコ画像を解析し、AIで事故割合を出すようになると思う。
それには道交法か車両運送法でクルマにドラレコ装備を義務付け、さらにSDカードなど記憶媒体は車検時に交換&稼働確認した後、封印。事故を起こした時に警察がその封印を外して事故解析をするといった方策が必要だと私は考えます。
すべての車両に装着することで、正しい判定を下せるようになる。安全運転こそ正義の交通社会はすばらしい。
ドラレコと同じようなシステムに「EDR」(Event Data Recorder/車載型事故記録装置)がある。事故時の速度や衝撃G、アクセル開度、ブレーキ踏力などを記録するもの。EDRは専用の解析装置をつかわないとならないが、かなり正確に事故時の状況が判ります。
EDRの記録、誰のモノかといえば、これまたユーザーに権利ある。提出は任意だということを知っておいてほしい。
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