■ベストマイナーチェンジモデル賞 2020版
新型コロナの逆風にめげず、多くのメーカーが積極的にニューカーを送り出してきた。マイナーチェンジで輝きを増したクルマも少なくない。
その筆頭が、三菱のエクリプスクロスだ。
これまではガソリンターボとディーゼルターボの二本立てだったが、12月に待望のプラグインハイブリッドを投入。環境性能にこだわる人にも魅力的と感じられるクルマに成長した。
もう1台、よくなったと感じたのが、1.8Lの直噴ターボを加えたスバルのフォレスターだ。
気持ちいい走りを手に入れただけでなくマイルドハイブリッドの「e-BOXER」も進化している。
(選者&TEXT/片岡英明)
■技術進化度賞 2020版
先進技術という意味で、今年いちばんビックリさせられたのがMIRAIの進化ぶりだ。
6年も前から燃料電池車(FCV)を市販してること自体スゴイのに、それが大幅進化してはや第二世代に入っちゃった。トヨタだけ時間の進み方が違うのか?
しかも、今度の新型はレクサスLSなどと共通のGA-Lプラットフォームで、もはや完全に「普通のクルマ」と言えるほど完成度が高い。
将来的には、長距離はこのMIRAI、市街地のコミューター的な使い方はホンダeという感じで棲み分けるのがベター。
電動化時代の理想のコンビが出揃った感じですね。
(選者&TEXT/鈴木直也)
■消えて惜しかったモデルで賞 2020版
残念ながら2020年は生産終了となったクルマもあった。ボディタイプで多かったのはハイトワゴンとセダンだが、そのなかでも特に惜しかったのは、2代目が大ヒットしただけに日産キューブもそうだけれど、あえて一番を挙げるとレクサスGSか。高級車レクサスからFRサルーンが消えるのは残念だ!
(選者&TEXT/編集部)
■期待はずれ賞 2020版
期待外れだった大賞は瞬時も迷うことなく「N-ONE」でしょう!
なんせ新型と言われているモデルを見た瞬間「どこが違うの?」と驚く。写真を間違ったのかと思ったほど。
実際、ボディ外板の金型部品(鉄板使った部位)はすべて旧型と同じ。バンパーやライト類など、小規模なマイナーチェンジや年次改良レベルの変更しか行っていない。オーナーだって見分けられないかもしれません。
中身は一新と言っているが、N-WGNそのもの。そもそもN-WGNとN-ONEは同じ車体骨格のため、N-WGNを作っている工場の生産ラインで外板だけN-ONEにすれば新型N-ONEのできあがりだ。つまりN-WGNとまったく同じコストということ。
だったら同じ価格か、少し安く売ればいい。最大の期待外れポイントが、20万円も値上げしてN-WGNよりさらに高くなっちゃったことですワな。
この流れ、期待外れ大賞次点のオデッセイにもいえること。ほとんど機能向上なしで20万円以上値上げ。同等の装備内容持つアルファードと同じ価格にしてきた。
ホンダの国内販売戦略、モデルチェンジの度に割安感が出ているトヨタと好対照ですね。売れゆき伸びるワケない。そのほか、ヨーロッパより圧倒的に高い値付けのホンダeや、やはり割高のアコードにも当てはまる。
ホンダの価格戦略全体が期待外れでした。
(選者&TEXT/国沢光宏)
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2020年、たくさんの魅力的なニューモデルが登場した。そのどれも、高く評価したい!! 今年も楽しいクルマの出現を期待したい!
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