以前筆者が購入した中古のメルセデスベンツは、新車時価格こそ約800万円だが、支払いは150万円。新車の軽も買えない額だ。
にもかかわらず、当時の筆者は周囲から“富豪”扱いされてしまった。皆、中古車の相場など知らないのである。
ドイツの2大プレミアムブランドであるメルセデスとBMWは特に“高額”とのイメージが強い。
だが中古車であれば、それも、やや小さめなメルセデスのA・B・CクラスやBMWの1・2・3シリーズであれば、実はそこまで高額ではないのだ。
そこでここでは、ベンツA・B・Cクラス、およびBMW1・2・3シリーズの現行型&先代の中古車を対象に、「今、実は買い得なモデルはどれなのか?」ということを検証してみたい。なおボリュームの関係上GLAやX1などのSUV系は省かせていただいた。すみません!
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※本稿は2020年12月のものです
文/伊達軍曹、写真/BMW、Mercedes-Benz、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2021年1月26日号
■メルセデスのエントリー車 ベンツAクラス
●オススメは先代か現行か?
まずはメルセデスベンツAクラスについて。先代Aクラスのデビューは2013年1月。先々代までは、言ってはなんだがややショボいBセグメント小型車だったAクラスだが、先代は「カッコよくて立派な、走りもかなりいいCセグハッチバック」へとガラリとイメチェン。
基本となるエンジンは1.6Lまたは2Lの直4ターボで、トランスミッションは7速DCT。中古車の流通量は非常に多く、モデル全体としての相場は80万~350万円と上下に幅広い。
だが車両価格で120万円も見ておけば、かなり良スペックなA180系(1.6L直4ターボ搭載グレード)を容易に探すことができる。
一方、現行型は2018年10月、さらにイケメンかつ上質なCセグハッチバックとして登場し、翌2019年には4ドアセダンの「Aクラスセダン」も追加された。
AMGではない通常モデルの搭載エンジンは、ハッチバックが1.3L直4ターボと2L直4ディーゼルターボ。セダンには、このほかに2L直4ガソリンターボも用意されている。
中古車の流通量は早くもそれなり以上に豊富で、相場はハッチバックが270万~470万円、セダンが300万~490万円といったところ。
で、現行型と先代のどちらが中古車的にお薦めかといえば、これはもう明らかに「先代」だ。
現行型の各種性能は当然ながら先代以上であり、インフォテイメントシステムも大幅に進化した。
だが、最安値の中古車でも乗り出し300万円以上となる現行型の予算に対しては、「それならいっそ中古じゃなくて新車のほうが……」と思ってしまう。
ということで、中古車的な狙い目(お買い得)はズバリ、車両価格120万円前後で低走行な先代A180系。
そのうえで「レーダーセーフティパッケージ」が付いていれば、ほぼ文句なしだ。
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