マツダ3の早期大幅変更の是非 改良は歓迎もいつ買えばいいかわからない!!


ユーザーのニーズとマツダの販売戦略の乖離

2020年3月、2Lガソリンモデルに4WDが追加された
2019年5月に販売を開始して以降、ちょこちょこと改良が加えられてきたマツダ3

 2019年5月に発売されたディーゼルも、実用回転域の駆動力を向上させて、最高出力を従来の116馬力から130馬力に引き上げた。

 このほか運転支援機能のステアリングアシストも変更を受け、従来の上限速度は時速55kmだったが、改良後は高速域まで引き上げた。2020年11月の改良は多岐にわたる。

 マツダ3は以前から、時間をあけながらグレードを追加してきた。

 2019年5月に1.5Lガソリンエンジンとクリーンディーゼルターボを発売した後、同年後半には2Lガソリン、12月には前述のスカイアクティブX、2020年3月には2Lガソリンの4WD、同年5月にはセダンにも1.5Lガソリンを追加した。

 マツダ3の1.5Lガソリンエンジンでは、充実した安全装備を比較的求めやすい価格で得られる。

 そこで発売当初から注目され、セダンの1.5Lエンジンを求めるユーザーも少なくなかった。

 それなのにセダンに1.5Lがない理由を開発者に尋ねると、「従来型のアクセラでは、65~70%をハッチバックが占めていた。そのために現行型の1.5Lエンジンも、ハッチバック(ファストバック)のみに搭載している」と説明された。

 1.5Lのセダンが欲しいのに、ハッチバックを購入したユーザーもいたわけだ。

 それが発売から約1年でセダンにも1.5Lガソリンが追加されると、「もっと早く教えてくれればいいのに」、「マツダのクルマはいつ買えばいいのかわからない」という話にもなるだろう。

マツダは改良時期を固定すべき

2020年11月の改良でe-スカイアクティブXと名称が変更された(写真上)。フェンダーには専用エンブレムが装着される(写真下)

 このように今のマツダ車では、頻繁に改良を実施したり、なおかつ受注しながら燃費などのデータが未定になっていることも多い。購入時に疑問を感じるメーカーとなった。

 今のマツダでは、ひとつの車種が新しいメカニズムや制御を採用すると、時間をあけず他車にも適用する。従ってCX-30のスカイアクティブXやディーゼルなども、近々同様の改良を実施するだろう。

 このような開発姿勢は、エンジン、プラットフォーム、運転感覚などを大半の車種にわたって共通化した今のマツダの強みだ。

 頻繁に改良を実施して、常に最良のマツダ車であり続ける。エンジンやプラットフォームの種類を限定した代わりに、密度の濃い開発を行えるわけだ。

 多種多様の商品を揃えるトヨタとは違う、マツダならではの生き方でもあるだろう。常に最良のマツダ車を買えるのだから、ユーザーのメリットも大きい。

 その努力(開発者は頻繁な改良を行うには大変な労力を要すると述べている)と、商品力を常に高く保てる効果を考えると、ユーザーから「いつ買えばいいのかわからない」と受け取られるのは残念な話だ。

 ユーザーにとって最もわかりやすい方法は、マツダ車の改良をスケジュール化することだ。

 マツダ3は3月、マツダ6は6月、マツダ2は12月…、という具合に時期を定める。その時期には、メカニズムの改良からボディカラーの追加まで内容はいろいろだが、何らかの手を加える。

 そうなれば購入時に迷ったり、購入後に不愉快になることも避けられるだろう。

 ちなみに昔の日本車は、4年ごとにフルモデルチェンジを行い、その間にマイナーチェンジを挟んでいた。この時代にも改良を頻繁に行ったが、スケジュールを決めていたから文句は出なかった。

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