■売れるヴェゼル VS 売れないキックス
※この2台はキックス販売開始の2020年7~12月の合計販売台数を紹介。12月はキックスが上回り、これからが要注目
ヴェゼルとキックスはボディの全長、全幅、全高の寸法がそれぞれ5~10mmしか違わないまさにがっぷり四つのライバル。
しかし、パワートレーンには大きな違いがある。ヴェゼルは1.5Lのピュアエンジンと1.5Lハイブリッドの2種のパワーユニットに、FFと4WDが用意されるが、キックスはシリーズハイブリッドのe-POWERのみ。ここで4WDが欲しいという人はふるい落とされてしまう。
e-POWERのみのキックスの価格は約276万~約287万円だが、ヴェゼルは約211万円から用意される。同じパッケージングでリーズナブルなモデルが欲しいと思えば、ヴェゼルにいくのが当然か。
また、ヴェゼルはハイブリッドのもっともリーズナブルなモデルでも約251万円なので、ハイブリッドモデル同士の比較でも、まだヴェゼルに分がある状況。
そして、キックスは国内生産ではなく、タイ日産で生産され、日本に輸入されるモデルなので、大なり小なり、そこの部分を気にするユーザーが存在する可能性も、否定できません。
●売れる・売れないの分岐点は?…モデル末期でも選べるパワーユニット&駆動性能でヴェゼル!
■売れるRAV4 VS 売れないエクストレイル
エクストレイルはデビューが2013年12月で、すでにまる7年を経過してしまっているところが、まず第一の戦力不足といえる。
現行3代目デビュー時はクリーンディーゼルがあり、それがアピールポイントであったが、現在のパワーユニットが2Lピュアエンジン車と2Lハイブリッド車の2種に限られる。
RAV4にディーゼルはないが、ディーゼルユーザーは同セグメントのCX-5に流れている可能性も否定できない。
エクストレイルは7名定員モデルも用意し、特殊性でアピールするも、その効果はさほど高くはならない。
対するRAV4は一時期日本市場から姿を消していたが、再びの導入と同時に積極的にテレビCMを展開し認知度がアップ。そしてパワートレーンの充実も見逃せない。
2Lガソリンエンジン車はFFと機械式4WD、2.5Lハイブリッド車とPHVはFFとフロントエンジン&モーター+リアモーターの4WDというように、パワーユニットと駆動方式の選択肢は5つにもなり、まさにかゆいところに手が届くような状況だ。
●売れる・売れないの分岐点は?…パワーユニットと駆動方式の選択肢は5つ。これぞRAV4の強み
■売れるノート VS 売れないプリウス
手頃サイズの電動車、この2台は意外にも累計販売台数に差がある。
昨年12月、新型誕生のノートはe-POWERのみの設定。先代モデルも人気はe-POWERで、7万台超えの累計販売台数を築いた。先代も現行も全幅が1695mmで5ナンバーに収まる。ここが第一の魅力。そして価格だ。ノートe-POWERの価格は200万円強だった。
対してプリウスは全幅1760mmの3ナンバーサイズで価格は250万円強から。このサイズ&価格面での差は販売台数に大きく影響したであろう。
新型ノートは同様に200万円強に抑えられたが、プロパイロットを装着するセットオプションが約44万円。これは影響が大きそう。今後を注視したい。
●売れる・売れないの分岐点は?…電動車としてお得感溢れるのがノートだ
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