■第5部 カスタマイズ&チューンも自由自在!初代86/BRZ 最新チューニング事情
発売直前からチューニングメーカーに情報開示を行い、パーツを作りやすい環境を整えた86/BRZ。その後のチューニング市場を見れば、もしやクルマの台数以上にパーツがあふれかえっているのではないかと思えるほどのラインナップが存在する。
例えば、足回りではノーマル形状のショックアブソーバー、ダウンサスペンションにはじまり、車高調は正立式も倒立式も選び放題。エアサスでさえ存在するのだ。
エアサスのクルマに試乗したことはないが、それ以外はいろいろとこれまでに体験させてもらった。純正+αで乗り心地や質感を高めるノーマル形状サスペンションの手軽さはマル。車高調は街乗り重視のものから、サーキットスペックのものまで乗り味がさまざまで面白い。自分の用途に合わせてオーダーメイドに近い環境が整う。
エンジン周りでいえばNAチューンで2/3Lまで排気量アップ可能なものがあったり、ターボやスーパーチャージャーといった過給機を搭載することもできる。
NAチューンは2.1Lのものを試乗したが、爽快に吹け上がる音とレスポンスはなかなか心地よいものがある。一方の過給機はやはり高回転へ向けた2次曲線的パワーの盛り上がり感があり、86/BRZとは思えぬ暴力的な走りが魅力的。ジャジャ馬を乗りこなす面白さが過給機系には存在する。
こうしたチューニングカーの環境にプラスして、競技系のアイテムもシッカリと備わっているところが86/BRZのよさを後押ししている。ワンメイクレースから耐久レース、さらにはラリーにまで使用用途が広がっていることもあり、安全装備であるロールケージだって選択肢はあるし、駆動系についてもLSDからミッション、さらには冷却系のアイテムまで揃っているのだ。
さらに嬉しいのは次期型が基本的にキャリーオーバーで続くということだろう。86/BRZの泣きどころであるミッションは強化されていると謳われているのをはじめ、新型のパーツを流用して今ある旧型のポテンシャルアップをさせるという方向もあるだろう。いわゆる流用チューニングというヤツだが、これがよりいっそう旧型となる86/BRZの面白さを広げてくれるに違いない。
2世代に続くことになったことで、新型も旧型もウィンウィンの世界に広がってくれることを期待せずにはいられない。
(TEXT/橋本洋平)
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