見よ、このド迫力!! ラリーを激走するハイエースが異次元すぎる!!!

不利なはずの未舗装路も「意外に走るから大笑い」

ラリー期間のサービスパークにおけるひとコマ。他の参戦車両とは異なる大きなハイエースは「かっこいい!」とお子さんにも大人気だった
ラリー期間のサービスパークにおけるひとコマ。他の参戦車両とは異なる大きなハイエースは「かっこいい!」とお子さんにも大人気だった

 こうなると「グラベル走ったらどうか?」。ラリーといえば醍醐味はグラベル=未舗装路だ。ただ常識的に考えたら舗装路より一段と状況が不利になる。後輪荷重20%のため、滑りやすい路面だと駆動力を伝えきれないだろう。舗装路よりデコボコしているグラベルだと転倒の可能性も大きくなること確実。でもやってみなくちゃ解らない。

 ということでグラベル仕様を試作してみたら、意外に走るから大笑い! 「じゃあ実戦だ!」ということで新型コロナ禍も一段落し、北海道の蘭越町をベースに開催が決まった『ARK Sprint 300 』にエントリーする。このラリー、羊蹄山を望む素晴らしいロケーションでおこなわれる。蘭越町長さん自らスタートフラッグを振るなど、地元も好意的。

 前日には「舗装工事に入るから自由に使っていい」とグラベルの広場を使わせていただく。ここでラリー前日の土曜日に『ハイエースフェス』というイベントを開催し、来場者にラリー・ハイエースの助手席体験もしてもらいました。お母さんと同乗したお子さんなど大喜び! 素晴らしい風景のなか、タイムラリーなどもおこなう。やっぱりクルマは楽しい。

 肝心のラリーだけれど、上の動画を見ていただきたい。喜多見さん、完全にフィンランド人みたいなドライビングスタイルだったりして。デコボコしているグラベルにあんな横向けて飛び込んで行けるモンだと感心するのみ。私はフォードMスポーツにも言われたけれど、フランス系ドライバー的らしい。このコーナー、喜多見さんのほうが僅かながら速い!

 同じクルマで走っていると「負けたくない!」根性など湧き出てくる。このあたりが競技も面白いところ。ホンキになっちゃう。ターマックラリーじゃ若干優勢だった私ながら、グラベルでは劣勢! 動画のコーナー以外も全て何度か飛び出しそうになるくらい攻めたんですけど。ただハイエースがグラベルでも充分に走ると判明。

ハイエースの開発部隊も興味津々! ラリーで実感した意外な奥行き

「ハイエースフェスティバル」で開催された同乗走行中のワンシーン。仕事に、趣味に、競技に。まさにハイエースの奥行きを実感したラリーであった
「ハイエースフェスティバル」で開催された同乗走行中のワンシーン。仕事に、趣味に、競技に。まさにハイエースの奥行きを実感したラリーであった

 そうそう。北海道にはハイエースを開発しているトヨタ車体の人が4人視察に来ました。初参戦の走行動画を作ったらユーチューブで27万ヒット。この動画を見たハイエースの開発チームから連絡あって「ハイエースが信じられないような走りをしているのを見ました。ぜひクルマを見せてほしい」。最近のトヨタ、クルマ感度が高い。

 後で聞いたのだけれど、量産車に活かせる技術はないかと考えたそうな。ハイエースの石川チーフエンジニアも試乗して、興味深いと思ったらしい。「ラリーの現場を見せてほしい」とのこと。生憎の新型コロナ禍でラリーが中止になったりして機会がなかったけれど、やっと今回現場まで来られるようになったという。セントラルラリーも現場に来るそうな。

 いやいや競技は面白い! 素晴らしく乗り心地良いのに速いラリー車の技術を上手に解析出来たら、救急車の厳しい乗り心地を改善できるかもしれない。同じく高齢者の送迎に使っているようなハイエースの乗り心地だって良くなるヒントになるかも。

「そこにハイエースがあるから」で始めたラリー参戦ながら、けっこう奥行きが出てきました。

【画像ギャラリー】おいおいウソだろ…ハイエースがラリーを走る異次元写真(16枚)画像ギャラリー

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