見よ、このド迫力!! ラリーを激走するハイエースが異次元すぎる!!!

見よ、このド迫力!! ラリーを激走するハイエースが異次元すぎる!!!

 速さを競うラリーで、あのハイエースが意外なポテンシャルを発揮!? そもそも、なぜハイエースなのか? 今季国内ラリーに挑戦し、2021年11月12~13日に開催の「セントラルラリー」にも参戦予定の自動車評論家・国沢光宏氏が、競技の世界に持ち込んでみてわかったハイエースの真の実力をレポート!

文/国沢光宏、写真/ベストカーWeb編集部、CASTレーシング

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なぜラリーにハイエース? 予想外のパフォーマンスに驚き

グラベルを走るハイエースは、この迫力! コンパクトな車両やロー&ワイドなスポーツモデルが多いなか、文字通り「猛然と」ステージを駆け抜けた
グラベルを走るハイエースは、この迫力! コンパクトな車両やロー&ワイドなスポーツモデルが多いなか、文字通り「猛然と」ステージを駆け抜けた

 11月12~13日に開催されるセントラルラリーで、今シーズンのハイエースチャレンジは終了する。当然の如く毎戦ごとに新しいトライをしており、セントラルも新開発の別タンク式ダンパーなど投入する予定。来シーズンの予定は検討中なので、激しく攻めるハイエースの姿を見たいなら、ぜひとも見に来ていただきたい。

 当たり前かもしれないが、けっこうな頻度で「なぜハイエースでラリーをやっているのか?」と聞かれる。基本的にはエベレストに初登頂したマロリーの如く「そこにハイエースがあったから」みたいに答えています。考えていただきたい。ハイエースのスペックを見たら「走らせたら速いでしょうね!」の対極にあると考えることだろう。

 フロント回りにロールケージを張り巡らせたラリー用のハイエース、乗員2名乗った状態での前後の重量配分は前80%の後20%。このスペックだけで誰だって「まともに走らんだろう」と予想できる。全高198cmに対し170cmという、全幅より背高のボディシルエットだって「曲がる」性能を考えたら厳しい。私もそう考えていた次第。

写真が別タンク式のダンパー。グラベル仕様の足回りは意外なほどソフトで、商用車のハイエースが乗り心地面で進化を遂げるヒントになるかもしれない
写真が別タンク式のダンパー。グラベル仕様の足回りは意外なほどソフトで、商用車のハイエースが乗り心地面で進化を遂げるヒントになるかもしれない

 ところが! 初参戦となった全日本ラリー唐津戦の林道で全開してみたら、多少のコツは必要ながら、コーナリングスピードだけ取り出してみたら普通のラリー車と同じくらい速いことが判明! フルブレーキングすると後輪荷重が“ほぼ”ゼロになってしまうことと、サーキットでいう縁石みたいな内側輪のデコボコさえ注意すればOK。

 クセが強いし、初めてのクルマということもある、慣れるまでスペシャルステージ2本分を使ったけれど、その後はハイエースのラリー仕様を作った喜多見さんと良いバトルになる。後で動画を見たら、同じくらい激しいアクションで林道を攻めていました。ただ、いかんせんパワーがない! 1620kgに136馬力は軽自動車並のパワーウェイトレシオです。

「だったらコーナリング速度で勝負だ!」とばかり2戦目の群馬戦でさらにサスペンションを改良し、エンジンパワーこそ上げられないが、1~3速のクロスミッションを新規開発して投入! これで1kmあたり1秒以上速くなったと思う。ハイエースの足回り、ヤバいくらい楽しい。面白いコトに乗り心地も上質になった。

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