17年ぶりに新型となったアトレー/ハイゼットカーゴ マイチェンしたハイゼットトラック

■ハイゼットトラックはスーパーデフロック付きCVTを新搭載

ハイゼットトラックはフルモデルチェンジをする必要もないほど熟成を重ねており、今回のスーパーデフロック付きのFR用CVT搭載でほぼ完成形だという
ハイゼットトラックはフルモデルチェンジをする必要もないほど熟成を重ねており、今回のスーパーデフロック付きのFR用CVT搭載でほぼ完成形だという

 ハイゼットトラックの4WDでは、従来は5速MT専用だったスーパーデフロックをCVTにも組み合わせた。極端に滑りやすい路面では、4輪駆動時にデフロックも作動させると、悪路走破力をさらに向上させられる。

 プラットフォームは、アトレーとハイゼットカーゴについては、DNGAの考え方に基づいて一新された。ボディ剛性が高まり、サスペンションも見直されたから、走行安定性、乗り心地、静粛性が向上している。軽量化も達成した。

軽トラとは思えないほど豪華装備のエクストラ。CVTこれまでの4ATに比べ、発進性能、長時間疲れにくい静粛性、燃費性能が大幅に向上したという
軽トラとは思えないほど豪華装備のエクストラ。CVTこれまでの4ATに比べ、発進性能、長時間疲れにくい静粛性、燃費性能が大幅に向上したという
快適なシート。シート素材も悪くない
快適なシート。シート素材も悪くない
ハイゼットトラックエクストラ4WD、CVT
ハイゼットトラックエクストラ4WD、CVT

 ハイゼットトラックについては、マイナーチェンジだからシャシーは先代型と共通だが、フロントマスクなどはハイゼットカーゴに準じた形状に進化している。メーターやスイッチ類の視認性や操作性も向上させた。

 居住性を向上させたハイゼットトラックジャンボは、新たに価格の求めやすいスタンダードグレードを設定した。前席の頭上にはオーバーヘッドシェルフ(棚)が装着され、使い勝手を改善している。

■軽商用としては異例の豪華装備

安全装備については、現行のスマートアシストIIIから、ステレオカメラを使用した最新のスマートアシストを新採用。衝突回避支援ブレーキ機能をはじめ、衝突警報機能、車線逸脱警報、前後誤発進抑制、オートライト、ハイビームアシスト、全車速追従機能付きACC(アトレーのみ)など13種類(アトレーは14種類)の予防安全機能を搭載した
安全装備については、現行のスマートアシストIIIから、ステレオカメラを使用した最新のスマートアシストを新採用。衝突回避支援ブレーキ機能をはじめ、衝突警報機能、車線逸脱警報、前後誤発進抑制、オートライト、ハイビームアシスト、全車速追従機能付きACC(アトレーのみ)など13種類(アトレーは14種類)の予防安全機能を搭載した

 装備については、安全装備のスマートアシストを進化させた。ハイゼットトラックも含めて、センサーとなるステレオカメラを刷新している。従来の衝突被害軽減ブレーキの検知対象は、歩行者と4輪車だったが、新たに自転車やモーターサイクルにも対応できる。衝突被害軽減ブレーキの作動速度も引き上げた。

 さらに車線逸脱抑制制御機能、路側逸脱警報、進入禁止や一時停止などの標識をディスプレイに表示する機能、ハイビーム状態を保ちながら対向車などの眩惑を抑えるLEDヘッドランプのアダプティブドライビングビームなども加わった。

 運転支援機能としては、車間距離を自動制御できる全車速追従型クルーズコントロール、車線の中央を走りやすいように操舵制御を行うレーンキープコントロールなども用意した。

 軽商用車では初めての装備として、ルームミラーを液晶表示にしたスマートインナーミラーも採用した。商用車の場合、背の高い荷物を積むと、通常のルームミラーでは後方が見えなくなる。

 しかし高い位置にカメラを装着して、その映像を表示するスマートインナーミラーであれば、視界を妨げない。以上のように軽乗用車と同等か、それ以上の先進機能を採用している。このほかボディカラーも、オレンジやホワイトパールなどが用意され、外観を華やかに見せることも可能だ。

■スーパーハイトワゴンのタントと価格を比べてみる

ハイゼットカーゴクルーズは133万1000円
ハイゼットカーゴクルーズは133万1000円
660ccエンジン最高の熱効率を自負して2019年7月にフルモデルチェンジした現行型タント。WLTCモード燃費はNAのFFが21.2km/L。ターボのFFが20.0km/L
660ccエンジン最高の熱効率を自負して2019年7月にフルモデルチェンジした現行型タント。WLTCモード燃費はNAのFFが21.2km/L。ターボのFFが20.0km/L

 価格はハイゼットカーゴのクルーズが133万1000円、最上級となるアトレーRSは167万2000円だ(いずれも2WD)。

 アトレーRSには前述のターボエンジンとCVTが搭載され、衝突被害軽減ブレーキに加えて、LEDヘッドランプ&アダプティブドライビングビーム、全車速追従型クルーズコントロール、レーンキープコントロール、両側スライドドアの電動機能などが標準装着される。

 先代アトレーワゴンカスタムターボRS・SAIIIは157万3000円だったが、アダプティブドライビングビーム、全車速追従型クルーズコントロール、レーンキープコントロールなどの先進機能は採用されず、スライドドアの電動機能も左側のみだった。これらの装備の違いを考慮すると、新型は価格が約10万円高くなったものの、先代よりも買い得だ。

 乗用車のタントとも比べてみたい。アトレーRSの価格は167万2000円だから、タントカスタムRSの187万5500円に比べると20万円安い。標準ボディにターボを組み合わせたXターボの166万6500円と同等だ。

 タントXターボと比べると、装備内容はアトレーRSが圧倒的に充実しているので買い得感も強い。このように新型アトレーとハイゼットカーゴは、実用的で上質な軽自動車になっている。一般ユーザーから見ても選ぶメリットが多く、車中泊の用途にもピッタリだ。

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