クロスカブは2ポットキャリパーで足元を固める!?
兄弟車のクロスカブ110も同様のモデルチェンジを受けるが、なんとブレーキを差別化する模様。スーパーカブ110がフロント1ポットキャリパーなのに対し、クロスカブはタフな走りを考慮して2ポットになるだろう。
なお従来のクロスカブはブレーキレバーを固定するロック機構を採用していたが、今回のモデルチェンジに伴い廃止。また、ホイールはマットブラック塗装になり、精悍さがアップするらしい。
車体色はスーパーカブ110が5色。現行と同様の青、黄色、白、ベージュ、緑がラインナップされると予想する。現行型に存在する紺は設定されないだろう。
一方、クロスカブ110は4色設定。ニューカラーのツヤ消し緑、GB350Sと同様のパールディープマッドグレーのほか、台数限定だったブコブルーを通常色に設定する。さらにくまモンバージョンの黒が継続されるようだ。
新設計エンジンで最大トルクも燃費もアップする!?
エンジンは、既にタイで発売されている新型スーパーカブ(110cc)譲りの新設計ユニットを搭載。ロングストローク化と圧縮比の向上、低フリクション技術を組み合わせ、令和2年排ガス規制に対応するだろう。
最大トルクは、0.87kg-m(8.5Nm)→0.9kg-m(8.8Nm)にアップする模様。それでいて燃費は67.0→67.9km/L(WMTCモード)に向上するようだ。
なおキックスターターは継続され、踏みやすさに配慮したラバー付アームになるらしい。
正式発表は3月中旬、月内にも発売開始となる見込みだ。
カブ64年分の価格変動をまとめてわかったこと
歴代スーパーカブ90/110の価格を調べて表にまとめてみた。50ccと大排気量版の2本立ては1960年代から現代まで続いており、兄貴分は2008年まで90、それ以降は110となっている。
1970~1980年代のカブは大卒初任給から+2万円程度の価格で推移し、1990年代に入ると大卒初任給より安い価格設定に。そして2000年以降はカブが初任給を逆転し、初任給はほぼ横ばいとなっている。
特に大幅な上昇となったのが2009年型の6万円増で、ついに20万円台を突破した。これは厳しい排ガス規制に対応した結果。燃料供給システムをキャブレターからFIに変更するなど新設計エンジンを採用した影響が大きく、やむを得ない一面がある
一方、2012年には驚くべきことに2万1000円の値下げを断行。生産を日本から中国に移管したことで実現した。だが、デザインの不評と現地の人件費高騰などの理由から、2017年に再び日本生産に。価格は約5万円アップしている。
価格が安定していた1990年代以前に比べ、この20年は価格の変動が激しい。それでも今回のモデルチェンジで約2万円増に抑えると思われるのはアッパレと言えるだろう。
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