■ランドクルーザープラド
ランドクルーザープラドはボディサイズや価格、燃料代を含めた維持費など、全体的に「ギリギリ何とかなる」という点も大きな魅力となっている本格SUVである。
ランドクルーザープラドには最上級のTZ-Gが乗車定員7人となる3列シートのみ、TZ-G以外のグレードは5人乗り2列シートと7人乗り3列シートが設定される。
3列目シートの広さはランドクルーザー同様体育座りのような着座姿勢になるものの、室内高があるためか30分程度なら大人でも我慢できる広さが確保されている。ボディサイズなどを考えればランドクルーザーよりも実用的に感じる。
3列目シートにするために必要な差額は15万8000円と安くないが、年に数回以上3列目シートを使う可能性があるなら、3列シート仕様を選ぶほうがいいだろう。
■レクサスRX450hL
3.5LV6ハイブリッドを搭載するRX450hには、リアオーバーハングを延長しふたり掛けの3列目シートを加えたRX450hLも設定される。
RX450hLの3列目シートは3列シートSUVのなかでも3列目シートへアクセスしにくいのに加え、横方向こそそれなりの広さがあるが、足元は狭く、頭上も間近にリアウィンドウがあるなど、エマージェンシー的なものとなる。
といったことに加え、2列シートの標準ボディとの40万円の差額、ボディサイズを考えると使えない3列目シートと言わざるを得ず、「差額ほどの価値は感じない」というのが率直な印象だ。
そのためRX450hLを選ぶなら「エマージェンシー的な3列目シートと、全長が長い分で広いラゲッジスペースを買った」と考えるほうがいいだろう。
■日産エクストレイル
すでにモデル末期となっているミドルSUVのエクストレイルには、2Lガソリン車に乗車定員7人となる3列シート車が設定される。
エクストレイルの3列目シートは着座姿勢が体育座りのようなだけでなく、全方向に狭く、子供用かエマージェンシー的な用途にしか使えない。ただ、価格差が2列シート車との価格差は7万3000円と比較的小さいので、「年に何回か短距離で使えればいい」と割り切った考えをするなら、3列シート仕様を選ぶ意味もある。
■ホンダCR-V
世界的にはホンダの基幹車種の1台ながら、日本では人気のミドルSUVというジャンルながら存在感が薄れているCR-Vには、1.5Lガソリンターボに乗車定員7人となる3列シート車が設定される。
CR-Vの3列目シートは室内高の高さのおかげで30分程度なら大人でも座れる広さが確保されており、まずまずの実用性を備える。ただ、2列シート車との差額は20万円ほどと意外に大きく、差額に対する価値は微妙に感じる人も多いかもしれない。
■マツダCX-8
3列目シートSUVに対する注目を高めた火付け役となったCX-8には全グレードに3列目がふたり掛けで2列目が3人掛けベンチシートとなる乗車定員7人と、2列目がキャプテンシートとなる乗車定員6人という仕様が設定される。
CX-8の3列目シートはボディサイズが大きいこともあり、コンパクトミニバンのシエンタやフリード程度、つまり大人でも2時間程度なら移動できる広さを確保している。
それに加え、3列目シートへの乗降性も2列目がベンチシート、キャプテンシート仕様ともに良好と、文句ない実用性を確保している。そのため、3列目シートの実用性は日本車SUVではブッチギリのナンバーワンと断言できる。
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