■輸入車ナンバーワンの低燃費を誇る
パワートレーンのスペックを紹介しよう。1.6Lエンジンは、最高出力91ps(67kW)、最大トルク144Nmを発揮。駆動用モーターは、49ps(36kW)、205Nmを発揮する。そのスペックは特筆すべきものではないが、発進時や加速時にはモーターの2Lエンジン並みのトルクが活かせるため、定評のあるガソリン車の1.3Lターボにも引けを取らないどころか、加速感は上回るほど。
それでいて燃費消費率は、ガソリン車の17.0km/Lに対して、ハイブリッド車は、25.2km/Lと1.48倍も優れた効率を発揮する(※ともにWLTCモード)。もちろん、市街地、郊外、高速道路のすべてのデータはハイブリッド車が上回る。ハイオク指定の輸入車の場合、この差はより大きく感じるはずだ。
現在、日本で正規導入されている輸入車のなかでは、ダントツの燃費を誇っており、二番手は同じくルノーハイブリッド車であるクーペSUV「アルカナ」の22.8km/L(WLTCモード)となっていることでその実力がわかる。
ルノーは今後、コンパクトSUV「キャプチャー」にもハイブリッド車の導入を予定しており、輸入低燃費車のトップ3独占を目論む。
■エンジン車との仕様の違いは!?
ルーテシア E-TECH HYBRIDには「ベースグレード」と「レザーパック」の2タイプが用意されているが、その違いはレザーシート仕様と前席シートヒーターの追加のみ。15万円の価格差があるので、多くの人はベースグレードで充分だろう。
エンジン車との違いについて説明しよう。E-TECH HYBRID専用アイテムとして、車線逸脱防止支援機能である「レーンキープアシスト」が標準に。この機能は、ガソリン車には非採用のものだ。
もうひとつは、シャープフィンアンテナの標準化が挙げられるが、こちらはディーラーオプションで用意され、ガソリン車にも装着可能。逆にE-TECH HYBRIDに非装着となるのは、パドルシフトやラゲッジフロアの調整が可能なフロアボードのみ。これらはハイブリッド化による構造的要因によるものだ。
基本的な装備は、先進の安全運転装備の充実化とレザーシートが標準となる特別仕様車「インテンスプラス」に近い内容となっている。標準シート仕様となるカタログモデルのインテンステックパックも近い装備内容となるが、こちらは360度カメラなども装備されるなどの仕様の違いがあり、その結果、半導体不足の影響を受けて、現在は受注停止となっている。
外観上の違いも少ないため、ガソリン車とE-TECH HYBRIDは、基本的にはパワートレーンの好みで選んで問題ないといえる。ただし、インテンスプラスは、278万9000円に対して、E-TECH HYBRIDレザーパックは344万円となり、65万1000円の価格差がある。
エンジン車も総合力が高いため、この価格差が最も悩ましい問題といえるだろう。ただ、E-TECH HYBRIDには購入時の税制優遇があり、重量税と環境性能割を合わせて、約12万円が減税されることを付け加えておきたい。
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