突如姿を表したCX-30。デミオにロータリーエンジンを載せているかと思えば、(日本ではどちらかといえば下火となってしまっている)FRセダン・クーペの開発も進めているという。
いま一番「次の一手」が見えにくい、何を繰り出してくるかわからないメーカーがマツダなのではないだろうか。
「何を繰り出してくるかわからない」という言葉には、ここでは「え、いまそんな手打って大丈夫なん?」といった、なんとなくな不安も含まれているのだが、ひとつひとつの情報をつぶさにみていくと、当たり前だが確かな戦略と、そしてマツダファンが持つこだわりへの誠実な態度とが見えてくる。
今回はそんなマツダの「今」と「次の一手」たちを紹介したい。
※本稿は2019年3月のものです
文:ベストカー編集部/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2019年4月26日号
■鮮烈なるクーペSUV マツダ「CX-30」登場
●マツダ CX-30(2019年11月登場)
ジュネーブショーでマツダ初のクーペSUV、CX-30(シーエックスサーティ)が世界初公開された。



CX-3とCX-5の間に位置するSUVだが、クーペテイストにしたスタイリッシュなデザインが最大のセールスポイント。マツダ3(旧名アクセラ)から始まった新世代魂動デザインの象徴ともいえる美しいクルマだ。
ボディサイズは全長4395×全幅1795×全高1540mm、ホイールベース2655mm。CX-3よりも全長プラス120mm、全幅プラス30mm、全高は同じでホイールベースがプラス85mm。
CX-3では室内が狭い、CX-5ではボディが大きいという層にぴったりのサイズとなっている。
エンジンは直列4気筒の2Lガソリン、1.8Lクリーンディーゼル、それに新開発の圧縮着火式2LガソリンエンジンのSKYACTIV-Xも搭載される。ガソリンエンジンはどちらも24Vのマイルドハイブリッド方式で、トランスミッションは6ATと6MT。

また、次世代の車両構造技術SKYACTIVビークルアーキテクチャーをマツダ3に続いて採用するほか、コーナリング時に4輪の接地荷重を最適化するGベクタリングコントロールも進化版の「プラス」を用意。
このあたりはマツダ3と同様で、つまりはマツダ3のクーペSUV版がCX-30であるということである。
インテリアはマツダらしく繊細で質感の高いもの。メーター類、センターディスプレイは再設計され、より扱いやすくなっているという情報だ。
日本デビューは今年11月。前述の3種類のパワーユニットが同時に発売されることになる。
価格は未定だが、予約受注が始まっているマツダ3を参考にすると、2Lガソリンが250万~280万円、1.8Lクリーンディーゼルが280万~320万円、2L SKYACTIV-Xが320万~350万円あたりと予想される。
マツダ CX-30 スペック
全長:4395mm
全幅:1795mm
全高:1540mm
ホイールベース:2655mm
エンジン:直4、2Lガソリン/直4、2L SKYACTIV-Xガソリン/直4、1.8Lディーゼルターボ
駆動方式:FF&4WD
発売時期(予想):2019年11月
価格(予想):250万~350万円
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