新型センチュリーはセンチュリーの新たな扉を開いたモデルになるが、そのラインオフが報道陣にも公開された。異例のラインオフを公開したのはいったいどんな狙いが!? 匠のこだわりに迫ります。
文:ベストカー編集部/写真:編集部、トヨタ
【画像ギャラリー】レクサス以上の工程も!! センチュリーはまさに日本最高の旗艦だ(4枚)画像ギャラリー■「マスターパッセンジャー」として
12月5日、愛知県の田原工場にて、新しいセンチュリーの門出を祝うラインオフ式典「センチュリー決起集会」が行われた。
ラインオフ式というと通常、関係者のみの間で行われる場合がほとんどだが、今回のセンチュリーは豊田章男会長が非常に強い思い入れを持っている車両ということもあり、生産工場である田原工場でセンチュリーの製造に携わる「匠」や、販売店の代表といった関係者以外にメディアも招待。かなりの規模で行われた。
式は豊田章男会長によるスピーチから始まった。
「センチュリーの開発に並々ならぬ熱意をもって関わった章一郎名誉会長が他界された年に、新しいセンチュリーが誕生した。これは偶然とは思えない。名誉会長から『お前も会長になったのだから、マスタードライバーとしてだけでなく、マスターパッセンジャーも頼んだぞ』と言われてるような気がしてならない」とコメント。
これからもマスターパッセンジャーとして、このクルマを鍛えていくという強い意志を示した。150名が参加した式典は記念の集合写真を撮影して閉幕となるはずだったが、豊田章男会長は突如新型センチュリーの製造に関わる面々に、センチュリーバージョンのモリゾウシールを配るサプライズを行なった。
会長から直々に手渡されたシールにテンションが上がったメンバーは、章男会長にセンチュリーのぼりにサインを書いてほしいと要求。その要求に気さくに答え、床に手をついてサインを書くなど、章男会長の人柄と人気、そして今のトヨタの強さの理由がうかがえる式典となった。
その後は、新しいセンチュリーの製造工程を見学。見学したのは、塗装&磨きに関する部分のデモンストレーションだが、樹脂パーツに発生する0.02mmのパーティングラインの段差を、3段階でヤスリがけして0.002mmにする工程を見学。
塗装前に地肌へのこだわり、そしてその上に塗られた塗装への鏡面磨きなどに、レクサスブランドよりさらに上位に位置するセンチュリーブランドの凄さが感じされた。
聞けばライン内の移動は手押しだというセンチュリー。一工程にかかる時間も50時間と半端ではなく、ひと月に生産できる台数=30台というのも納得だ。お金があれば買える、というクルマでもないセンチュリーだが、これからの日本を背負って立つという気概に溢れたリーダーに、ぜひ乗ってほしいと思わされた。
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