見て、触って、座って、改めて質感の高さを実感する!!
だいたいの場合、パッと見た第一印象で品質の善し悪しというものはわかるものだ。外装だったらパネルのチリ合わせや樹脂パーツの成形精度、塗装の質、取り付け精度など。これらが「イマイチ」だと、パッと見た時にクルマ全体がチープに見えるのだ。WR-Vはその佇まいが凛として美しく見えた。細部を見ていくと、やはり仕上げのよさが見えてくる。ドアの開け閉めも節度感があっていい。軽い力で“バスッ”と精度よくドアが閉まり、ビビり音などは皆無だ。ドア周囲には厚みのあるウエザーストリップが貼られている。こうした立て付けにもチープ感がまったくないのがうれしい。
インテリアも同様。インパネやドアトリムは、さすがにソフトフェイシアではないものの、樹脂パネルはペラペラなんてことはなく、ほどよい厚みと弾力のある素材で手触りは悪くない。中間のZグレード以上ならステアリングやシフトノブは本革巻きだ。そしてこのあたりはコスト圧縮のたまなのだろうが、パーキングブレーキは最近のクルマにしては珍しく電動(EPB)ではなくレバー式となる。しかし別に不便は感じない。またシフトレバーはコンベンショナルなフロアタイプだが、これも誤操作の心配が少なく、むしろ好印象だ。
そしてシートがいいのだ。特別なシートということはないのだが、座面の形状やクッション厚みなどが適切でスッと身体がホールドされる。後席は座面長、背もたれ高さともにしっかりとサイズを取っているため腿が浮いたりすることはなく、長時間のドライブでも疲労は少ないだろう。
とまあ、いいことばかりを書いていると、「ホントか?」と訝しく思われるかもしれないが、我々も取材前は「お安く売るインド生産のクルマだろ?」と、粗さがしをしてやろうくらいの気持ちで取材に臨んだのでありました。今どき生産国による品質差などないことはわかっているけれど、どうしてもそんな風に考えてしまいがち。と、そのうえでの評価なので、とにかく信用していただくしかありません! それほど驚きの連発だったということです。
さらに驚いたのが走りの質感なのだが、それはまた続編をお楽しみに!
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