軽自動車は厳しい状況に
問題は軽自動車だろう。価格を安く抑える必要があるから、本格的な電動化は難しい。
それでも1個のモーターに減速時の発電、アイドリングストップ後の再始動、エンジン駆動の支援を兼任させるマイルドハイブリッド搭載車が増えて普及が進んでいく。
スズキはスペーシアやワゴンRに、すでにマイルドハイブリッドを搭載している。デイズハイウェイスターやekクロスも搭載した。
各メーカーが燃費を向上させると、次第に車種ごとの燃費格差が縮まる。燃費数値やエコカー減税の達成率も、今では新鮮味が薄れ、以前に比べるとユーザーの関心が下がってきた。
そうなると今後の競争で焦点になるのは価格だ。着実に燃費数値を向上させながら、価格の上乗せを抑えることが求められる。
メーカーと販売会社は、コストアップと価格据え置きの板挟みになって苦労しそうだ。
税金については、消費税が10%になる2019年10月1日から変更される。自動車税は税額が年額1000円から4500円の範囲で安くなり、自動車取得税は環境性能割に移行する。自動車重量税は継承される。
今と大差はないが、もっとシンプルで分かりやすく改訂すべきだ。特に現状では、オプション装着などによって車両重量が増えると、燃費数値を少し悪化させながらエコカー減税率が高まって得をすることがある。
重くなることで重量区分が変わり、基準が緩くなって有利になるからだ。こういった矛盾は税負担の公平性に欠け、開発者の燃費向上に対するモチベーションも大幅に低下させる。税金も改めねばならない。
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